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国立能楽堂普及公演十二月 文相撲 経正

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国立能楽堂普及公演十二月
2018年12月8日(土)13時より

解説 
風雅を愛した武士たち 表きよし

狂言 大蔵流
文相撲ふずもう
シテ(大名)善竹忠重、アド(太郎冠者)善竹忠亮、(新参者)大藏教義

能 観世流
経正 替之型
シテ 角寛次朗、ワキ 野口能弘
笛 森田保美、小鼓 住駒幸英、大鼓 佃良勝
後見 観世恭秀、寺井栄
地謡 木月孚行


表きよしさんの解説。ご尊顔を拝するのは初めてかと。普及公演の解説とは言いつつ自分の話したいことを話すのが常の国立の解説なんですが、この方はきちんと歴史的背景、あらすじなどいわゆる「初心者向け解説」をなさる。真面目な方とお見受けしました。
通常の能は前場では日常的な人物、後場では亡霊として現れるのですが、経正では幽霊としてしか現れない、そして場所もゆかりの場所とは言えお寺であるところが特徴的であるとおっしゃってました。


文相撲、ごめんなさいちょっと幽体離脱。
周囲のお客さんの反応は結構良かったようですが。


さて経正。角寛次朗は観世流重鎮であるとは知っていましたが、地謡前列がベテランなのにびっくり。それとも老け顔を揃えたのか…。
偉いお坊さんの野口が、亡くなった経正の法事を行います。
祭壇には経正の愛した琵琶が置かれます。

と、そこに経正の幽霊が。普通に考えると死者があまりに愛着したものは一緒に葬ってやらないと化けて出る、ほら、出てきちゃったじゃないか、恐ろしい!!という事になりそうですが、行慶僧都も観客もそうは思わない。嬉しく、有難く思います。

経正は若いころの風流な生活、琵琶への愛着を語るのですが、シテの角、もう80近いのですね、下居から立ち上がるのが大変そう。ちょっとドキドキしてしまいました。
その後は地獄に落ちても戦う無粋な姿をかつての寺の仲間に見られるのを恥じつつ、消えて行くのでした。
カケリのところから幕入りまでの動きはさすが。観てよかったです。

ふと、見ながら、「これこそ蝋燭能でやればいいのに」と。
中正面席のおじさんが「角さんはなかなか観られないから、今日は観られて良かった、素晴らしかった」と連れに大きな声で話していました。たぶん、他のお客さんにも聞かせたかったんでしょう。
はい、良い舞台でしたが、角寛次朗最高の舞台では無かったことも確かだと思う。

小書き「替之型」が何を意味するのかはその時々で変わるようで、表先生もはっきりとはおっしゃらなかったし、パンフレットにも説明がありませんでした。もちろん私にはわからず。

面は是閑の中将。

by soymedica | 2018-12-19 21:52 | 能楽 | Comments(0)
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