国立能楽堂定例公演六月 神鳴 遊行柳

d0226702_10292540.jpg国立能楽堂定例公演六月 
2018年6月15日(金)18時30分から

神鳴 大蔵流
シテ(神鳴)大蔵基誠、アド(医師)大藏吉次郎
笛 小野寺竜一、小鼓 岡本はる奈、大鼓 原岡一之
地謡 大蔵教義ほか

遊行柳 青柳之舞 観世流
シテ 坂井音重、ワキ 宝生欣哉、ワキツレ 則久英志、野口能弘、アイ 大蔵彌太郎
笛 一噌庸二、小鼓 観世新九郎、大鼓 亀井忠雄、太鼓 小寺佐七
後見 観世恭秀、武田尚浩、坂井音雅
地謡 観世銕之丞


神鳴は和泉流の萬斎&石田コンビで観たのが初回でこれは二度目。針をうつところの所作が若干違いますが、筋立ては同じ。藪医者が京都の競争に敗れて東くだり。武蔵野で落ちてきた雷に針治療を。お礼に良い天候を約束してもらうというもの。
健康保険の無い時代ですから、お医者も客が裕福になって治療代が払えることが重要なのですね。面白かったけれど大蔵家の発声ってみんなやや聞きにくい。


ちょっと前から国立のホームページに「殿田謙吉病気療養のため宝生欣哉に」と告知があったのですが、どうなさったのでしょうか。
地味な演目ですが話題になることの多い遊行柳。大小前に塚の作りものが出されます。
遊行上人の一行がやってきます。全国を布教して歩いているにしては白い大口袴というきちんとした格好。
曲にあったしっとりした謡の僧たちですが、一人だけ何だかあっていない感じ。

広い道を行こうと思っていたら向こうからやってきた妙なお爺さんに「こっちの道が有名だからこっちを行くように」と。
このおじいさん、声良し、謡良しなんですが、音重さんてこんな感じだったかしら。最近息子さん達の大活躍であまり拝見していなかったからかも。

有名な朽木の柳を教えた老人はぱたんと杖を落として塚へ。音重さん、痩せたなー。

2ブロの髪型の土地の人登場。横から見ると視覚的になかなか面白い。土地の人は僧の一行に西行の柳の謂れを聞かせます。
その話を聞いて夜のお勤めをする僧たち。と、塚の中から柳の精の声が。かなり音程が高い。

塚から出てきた柳の精は金髪でモスグリーンの狩衣、茶色の大口と、とても現代的で美しい。
ただ、次にやる所作が見えるような力のため方がちょっと残念。これから袖を返すぞ、返すぞ、、、やっぱり返した、と言うような。序の舞まで行くと相当にお疲れの様子がはっきりと見所にもわかりました。小書きの青柳の舞は四季を表す序の舞の春の部分だけを舞うとかで、舞が短いのですが、それでよかったと思います。それでも120分の長丁場でした。

後シテの面、正面からみるとただの尉面ですが、斜め横やちょっと俯いた角度で見るととても素敵でした。
舞台上は僧の数珠の房と囃子方の調緒くらいしか色の無い地味な世界の遊行柳でした。

面は前シテが三光尉、後シテが石王尉。




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by soymedica | 2018-06-24 10:30 | 能楽 | Comments(0)
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