銕仙会定期公演二月 弱法師 地蔵舞 巻絹

d0226702_12515377.jpg銕仙会定期公演二月 弱法師 地蔵舞
2018年2月9日(金)18時より@宝生能楽堂

弱法師 盲目之舞
シテ(俊徳丸)野村四郎、 ワキ(高安通俊)殿田謙吉、 アイ(通俊ノ下人)高野和憲
笛 一噌隆之、小鼓 幸清次郎、 大鼓 國川純
地謡 片山九郎右衛門ほか
後見 観世銕之丞、 長山禮三郎

地蔵舞
シテ(僧)石田幸雄、アド(宿主)内藤連


体調不良であったのだが、久しぶりの弱法師(一時は集中して上演があったのに最近とんと当たらない)。野村四郎の俊徳丸が見たくてやってきました。よって後半の巻絹はパス。ちょっと残念でした。

まず殿田登場。讒言によって息子を追い出してしまった心をいやすためでしょう、通俊は天王寺で施しをすることにします。殿田はなかなか良い雰囲気を舞台上に作り出していると思います。
出だしは持っている詞章と大幅に異なってワキとアイの同吟があります。これ、微妙に節回しが違ってお互いにやりにくそう。

そしてシテ登場。弱弱しく、でも良いところのお坊ちゃんであったろう俊徳丸。
「石の鳥居ここなれや」のところの型が凄くきれい。

父通俊は俊徳丸が登場したとたんに息子が分かっている気配ですが、あまりのことに動揺したのか、まず施しを。
俊徳丸は梅の香りに気づき、袖で受けます。野村四郎、いい具合に声がかすれているのはまさかわざとでは無いでしょうね。しかし、面の使い方がさすが!

父はやはり息子だとはっきり気づき、夜に連れて帰ろうと。そして息子に日想観を勧めます。
俊徳丸は鳥居に向かい南無阿弥陀仏と唱える、ここのところも凄くきれい。
「やはり自分は盲目であったのだ」と気づく俊徳丸。
地謡、のりのりでしたね。

最後、弱法師が名乗るところでなんと絶句。「俊徳丸」が出てこない。これさえも、野村四郎は弱法師の世界に入り込んでしまったためだろうと思える素晴らしい舞台でした。

やっぱりちょっと無理して来て良かった。

面は竜右衛門作の弱法師。


地蔵舞。宿を旅人に貸すことを禁じている地域で泊まる所を探す旅僧。
断る家の主人をだまし、座敷の真ん中に自分の笠を一晩置かせてもらう。隙を見て座敷に上がり込み、笠をかぶってちんまり。「自分はあなたに宿を借りているのではない、この笠に宿を借りているのだ」という頓智。

あきれた主人も泊まることを許し、二人で酒盛り。この曲の眼目はここで舞われる小謡舞なんですが、私の察するところこれは男色をテーマにした凄ーく色っぽい歌ではないかと。
石田幸雄、面白かった。そして万作家の若い人たちはどんどんうまくなりますな。


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by soymedica | 2018-02-19 11:31 | 能楽 | Comments(0)
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