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第33回花影会 野宮、寝音曲、土蜘蛛

第33回花影会 野宮、寝音曲、土蜘蛛_d0226702_0202288.jpg第33回花影会
2012年10月27日(土)@観世能楽堂 12時半より
正面席14000円

野宮
シテ 武田文志、ワキ 宝生閑、アイ 野村萬斎
笛 松田弘之、小鼓 鵜澤洋太郎、大鼓 亀井忠雄、
後見 野村四郎、武田尚浩 
地謡 浅見真州ほか

寝音曲 
シテ 野村万作、アド 石田幸雄

仕舞
武田宗和、野村四郎、武田友志

土蜘蛛 
シテ 武田志房、ツレ 松木千俊、トモ 武田祥照、子方(胡蝶)武田章志
ワキ 殿田謙吉、ワキツレ 高井松男、殿田進也、アイ 岡聡史
笛 藤田貴寛、小鼓 住駒充彦、大鼓 佃 良勝、太鼓 小寺佐七
後見 武田宗和、坂井音晴
地謡 岡久広ほか


ちょっと遅れていったので解説のあとから。
見所は2割弱の空席あり。そして最初から最後までいる人が意外に少ない。おうちの会としてはちょっと地味かな。中正面には若い人がたくさんいたので、息子さんのお弟子さんやお友達でしょうか。


野宮ってとても荒涼とした感じの曲ですね。とても丁寧に演じられたとは思うのですが、こちらの体調のせいか、眠くなってしまった。アイ語りのあたりからうとうと。残念でした。


万作のしわがれ声がよろし。最近朝日の夕刊にインタビュー記事が連載になっていますが、そこにもあったように謡が良いおうちですね。そして、石田幸雄のおとぼけぶりがおかしい。
どこかに書いたと思うのですが、ラジオの無かった時代、イギリスでは「歌のうまい女中望む」という広告があったそうです。使用人に歌ってもらって楽しんだのでしょうね。
これを見るといつもその話を思い出します。


土蜘蛛。あまりに有名な曲ですが、実は観るのは初めて。観世家元の講座でちょっと見ただけ。
ま、私の体調が今一つで楽しめなかったついでに色々注文をつけると、
この曲、役者間では「人気曲だけれど、演ずる側としては重さを感じない曲」と位置付けられているのかと思わせられてしまった。芸術性が低い曲と考えているなら、もっとスペクタクルに徹してほしかった。巣を撒くところの美しさとか(観世の家元はおそらく客席から見たときの巣の広がり方のバランスを考えて撒いている)、切りあいの派手さとか。
地謡は楽しそうにやっていてこちらも楽しかったです。

作り物があんまりごそごそするのは好きじゃないです。(作り物の出し入れってあれも様式美ですよね、ガサツな私にはできない。)

それと、ワキがあんまり強そうじゃなかったのが気になりました。どちらかというと地味な芸風が持ち味の人たちではありますが。(シテと雰囲気はあっているかもしれません。)

胡蝶が子方だったのですが、囃子の高さと声が合わなくって可愛かった。胡蝶って切戸口から退場するのですね。死んでもいないのになぜ??


あんまりまとまらない感想ですが、これまで。
by soymedica | 2012-11-03 00:23 | 能楽 | Comments(0)
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