人気ブログランキング | 話題のタグを見る

国立能楽堂定例公演

国立能楽堂定例公演_d0226702_20162628.jpg

国立能楽堂定例公演 10月21日(金)
18時30分より

正面席4800円

狂言 菊の花
シテ 三宅右近、アド 三宅右矩

能 松風
シテ 武田尚浩、ツレ 藤波重彦、ワキ 福王和幸、アイ 高澤祐介
笛 一噌仙幸、小鼓 幸清次郎、大鼓 亀井忠雄、
後見 武田宗和、上田公威


菊の花、どこかで見たような荒筋だと思ったら、大蔵流の「茫々頭」だった。あの時は宝生能楽堂だったので解説のスクリーンが無く、「おぶと」って何だろうと帰ってから調べたのですが、国立は解説があって嬉しい。感動人様のブログにあったように、狂言の言葉は現代の言葉に近いようで誤解したりわからなかったりするものが結構ある。能と違って詞章を手に入れるのも骨だし。
ただ、舞台としては前に見た山本東次郎の方が面白かったような気もする。
右近、右矩は親子にはとても見えません。右近って60前に見えますが…。


松風を前に観たのは喜多流でした。その時は全体構成が良く分かっていなかったのですが、今回は二度目でもあり予習も十分だったので、もっと楽しめました。シテもツレも仕舞が綺麗で謡も素晴らしい。今回中ノ舞の終わったあとで、「ああ、これは男の人が女性の役をやっていて、それが男装しているのだ」としみじみ感じられました。こういうところからハマっちゃうのでしょうね。

潮汲みと言うのは重労働で、だから人買いのさらってきた人間を奴隷のように使って行う、と聞いたことがあります(安寿と厨子王を思い出してください)。でも、松風村雨がやるとおままごとのよう。あの潮汲み車では小指の先に載るくらいの塩しかできないのではないでしょうか。などどぼんやり作り物を見ていました。喜多流では桶は一つでしたが、観世は2つでした(月は一つ影は二つですからね)。

ワキは福王和幸。この人で松風?と思ったのですが、静謐で柔らかい感じがうまく出ていました。私、この人の足首ばかりなぜ気になるのだろう??と思っていたのですが、ふと気付きました。装束が短い。というか、背が高くて着物が短くなってしまうのでは…。現代劇の俳優に小柄な人が多いのは、同じ舞台や番組に出る人との組み合わせがやりやすいから(小さいのをごまかす方が、大きいのをごまかすより簡単なのだとか)と聞いたことがありますが、能でも背が高いのはハンディかもしれない。ワキはまあ、大きくても困らない役柄が多いですが。
by soymedica | 2011-10-24 20:24 | 能楽 | Comments(2)
Commented by 感動人 at 2011-10-25 16:37 x
 いつもお読みいただいたうえに、私のブログまで引用していただいて感激しています。
 日曜日から、大阪に文楽を観に行って参ります。これからも、楽しみに読ませていただきます。
Commented by soymedica at 2011-10-25 21:55
どうもトラックバックがうまくいかないようで、おまけに勝手に引用して申し訳ありませんでした。
大阪までとは豪勢ですね。お気をつけて。
<< 山本順之の会 特別講演 万作を観る会 野村万作 傘寿記念公演 >>