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観世会 東日本大震災義援能 第二部

観世会 東日本大震災義援能 5月23日6時半 観世能楽堂
3000円

仕舞 国栖 高梨良一
   葛城 キリ 小川明宏
   須磨源氏 今井泰介

狂言 鐘の音 野村萬、野村扇丞

仕舞 屋島 観世三郎太
仕舞 龍田 キリ 武田志房
    観世恭秀
   松風 谷村一太郎
   鵜之段 野村四郎
   鞍馬天狗 観世芳伸
舞囃子 頼政 観世銕之丞



能 杜若 恋之舞
シテ 観世清和、ワキ 森常好
大鼓 亀井広忠、小鼓 観世新九郎、太鼓 金春国和、笛 寺井宏明
(60分)



仕舞もだんだんわかってくると楽しいものです。
でもまあ、今日は難しいことは抜きにして、三郎太君ががんばりましたね。昨日の喜多流は完全に他の役者が子供に喰われていましたが、今回はそんなことなく、「やっぱり大人の芸は味が違う」と思わせたのは三郎太が下手なわけではなく、本来そうあるべきなのでしょう。

昨日見た喜多流と比べて、観世はショウビジネスとしての基本ができている、という感じ。素人のお弟子さんに頼ってやるのではなく、もっと裾野の広いファンを満足させるべく、切符の売り方などのビジネスから、舞台の上までしっかり統制がとれている、というのは褒めすぎでしょうか。


鐘の音
鎌倉へ行って「カネノネ(金の値)を聞いてこい」と言われた太郎冠者が、鎌倉へ行って「鐘の値」を聞いてご報告。怒った主人のご機嫌を取るべく、それぞれの寺の鐘の音を謡にし、舞を舞って見せるというもの。野村萬は上手いな~。


能 杜若
「恋之舞」の小書がつくと、短くなって、仕舞を見せるのが中心となります。
お話は、例によって旅の僧が八橋の杜若を出てくると、何やら怪しげな美女が出てきて「からころも…。」の歌を教えて、「うちに泊まっておゆき。」ホイホイと付いて行くと、美女は在原業平の冠と高子后の唐衣を着て出てきて、舞を舞う、という話。

ゆっくりゆっくりした舞、と解説書にあったので、眠くならないかと心配でしたが、すごく綺麗で楽しめました。これを衣装をつけないで舞ったらどうなのだろう?やはりプロが舞うと楽しめるのだろうか?

今日も笛はいつもの人。(女性だと思っていたらなんと男性とご指摘を頂いた。)あの人ばかり働いているような気がする。
小鼓は本日は調子良かったです。


ところでところで、3月に最初に見た時と比べて、皆さん御髪が黒くなりましたね。染めてないのは家元と野村萬くらい?


能の鑑賞講座 1 三宅襄 檜書店
あらすじで読む名作能50 多田富雄 世界文化社
by soymedica | 2011-05-24 08:23 | 能楽 | Comments(0)
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