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銕仙会青山能四月 蝸牛 野守

d0226702_2014792.jpg銕仙会青山能4月 
2015年4月21日(水)18時半より@銕仙会能楽研修所

蝸牛
シテ(山伏)野村万蔵、アド(主)野村虎之介、小アド(太郎冠者))能村晶人

野守
シテ 安藤貴康、ワキ(山伏)野口能弘、アイ 河野 佑紀、
笛 寺井宏明、小鼓 森貴史、大鼓 大蔵慶乃助、太鼓 桜井均
後見 観世銕之丞、西村高夫
地謡 浅見慈一ほか計6人


正面の正面のど真ん中に座れた。
蝸牛は太一郎じゃなくて残念だけれど、万蔵だったのでこれもまた良し。
しかし、昔の人はカタツムリをどうやって薬にしたんだろうか。黒焼き?干す?腰痛にナメクジを生のまま飲む、という民間療法があって、妙な寄生虫に感染して云々という話は聞いたことがあるが。
こういう筋があってないようなナンセンスな話、好きです。


野守は今回塚の作り物を出す方式。大小前に塚が出されます。
観光にやってきた山伏が春日野に着きました。野口くーん、春の長閑な景色を愛でているのだから、そんなに力まないでも良いような…。

野守の老人が出てきて、美しい池のいわれを教えてくれます。前にこのシテの謡をきいたとき、外人のような発音に驚いたのですが、今回あまりそれが目立たない。前の発音が何が悪い、というわけではないけれど何となく今回の謡のほうがしっくりくる。節回しも上手になったような気がする。もう少しこなれた感じにやってくれれば嬉しいけれど(ワキもね)。

池は「野守の鏡」と言って、帝の鷹狩で逃げた鷹の姿を映したのを野守の老人が発見したといういわれがあるらしい。私は何となく掘り抜き井戸を一回り大きくしたくらいのサイズを想像しているんですが、本当はどのくらいの大きさの池なんでしょうか。

なぜか後見の銕之丞は物凄く怖い顔で座っている。シテの足元をにらみつけていましたが、何か???
野守は塚の中に消えていきます。

ワキも力いっぱいですが、アイも力いっぱいの説明。
アイ語りの間の後ろの囃子方の視線って意外と気になるもので、あまりきょろきょろしない方が良いと思います。特にヤスメの姿勢から戻したとき。大鼓の方、脇正面に何か気になることでもあったのだろうか。

塚の引き回しがとても揺れるので気になったけれど、準備も間に合ったようで、鬼の登場。
ワキの山伏の言葉が気に入らず塚に戻ろうとするのを引き留めて、野守の鏡を使って天から地獄まで見せてもらいます。きびきびした動きで楽しかった。

今回、シテはシテ、ワキはワキ、囃子は囃子でやっているような舞台でちょっと残念。シテから地謡まで一体となる舞台つくりって難しいのでしょうね。そして、小鼓の出来が非常に悪い。音が出ていない感じ。何とかしてほしいものです。

面は前シテが三光尉で堀安右衛門
後シテが小癋見(作者不詳)
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by soymedica | 2015-04-27 20:03 | 能楽 | Comments(0)

国立能楽堂四月普及公演 長光 忠度

d0226702_18425836.jpg国立能楽堂四月普及公演
2015年4月11日(土)13時より


解説 名乗らぬ忠度 天野文雄

狂言 和泉流 長光
シテ(すっぱ)井上松次郎、アド(田舎者)佐藤融、(目代)佐藤友彦

能 金春流 忠度
シテ(老人 平忠度)高橋忍、ワキ(旅僧)則久英志、ワキツレ 野口能弘、館田善博、アイ 野口隆行
笛 赤井啓三、小鼓 幸正昭、大鼓 柿原弘和
後見 高橋汎、本田秀樹
地謡 金春安明ほか


もうだいぶ記憶も薄れてしまったけれど、せっかく観たのでちょっとだけ記録としsて。

長光は「茶壷」と同じ、持っていた荷物を詐欺師に「自分のだ」と主張されるもの。万作のシテで見たことがあるけれど、同じ和泉流でもあちらの方が派手な感じでしたね。この名古屋の和泉流も結構好き。


忠度は、ワキの則久英志の声の良さ、若さが目立ちました。お顔がふっくらしているしいかにも貴族僧という感じが印象に残りました。
シテの高橋忍、メリハリのある演技で、とても良かった。解説をした天野文雄は直接教えたことは無いけれど、高校の先生と生徒という関係で同時期に国学院高校(だったかな)いたことがある、と話をしていましたが、そうなると演技にも力が入るでしょう。
「今回初めてお会いした」と天野文雄が解説で話していましたが、先生も御満足されたのでは。


面は前シテが三光尉、後シテが中将
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by soymedica | 2015-04-21 18:44 | 能楽 | Comments(0)

銕仙会定期公演四月 三山 骨皮 春日龍神

d0226702_8243730.jpg銕仙会定期公演四月
2015年4月10日(金)18時より@宝生能楽堂

三山みつやま
シテ(里女、桂子ノ霊)鵜澤久、ツレ(桜子ノ霊)鵜澤光、ワキ(良忍聖)殿田謙吉、ワキツレ 大日方寛、梅村昌功、アイ 高野和憲
笛 一噌庸二、小鼓 田邊恭資、大鼓 佃良勝
後見 野村四郎、長山禮三郎
地謡 観世銕之丞ほか

骨皮 
シテ(新発意)石田幸雄、アド(住持)野村万作、小アド(檀家)月崎晴夫、中村修一、岡聡史

春日龍神
シテ(尉、龍神)長山桂三、ワキ(明恵上人)則久英志、ワキツレ 御厨誠吾、館田善博、アイ 深田博治
笛 寺井宏明、小鼓 亀井俊一、大鼓 大倉慶之助、太鼓 林雄一郎
後見 清水寛二、岡田麗史
地謡 柴田稔ほか


実は三山、あまり期待しないで出かけました。申し訳ありません、とてもとても良かったです。でも、観る前にはワキとツレシテとツレの親子共演ってちょっとなー、って思いませんでした?

大口を履いたありがたい御坊様が三山を尋ねるところから話は始まります。三山とは香久山、畝傍山、耳成山のこと。香久山が男で、後二つが女とたとえられている。そして香久山に住む男が(ちゃんと膳公成という名前がある)、最初は耳成山の桂子に通っていたけれどそのうち畝傍山に住む桜子のほうが良くなり、桂子は耳成山の池に入水して果てた、という物語を語ります。

この辺、プログラムを見ながら書いていますが、誰がどこに住んでいるかどうでもよくて、出てきた地味な里女の鵜沢久の語りが良かった。あなたそういうジトッとした感じだから捨てられちゃったのよ、と思わず語りかけたい。

さて、高野がお約束のお話の要約。でも、あんまり覚える気もないからどの山が誰か覚えられないまま、後場に突入。

ワキの殿田が素敵な待謡を歌っているとどこからともなく桜子が。いかにも若々しい張りのある声。ちょっと気の強そうな若い美人。気が付くと桂子もいる。この二人の謡の応酬がとても素敵。
持っていた桜の花と桂の枝とで打ち合うなど、豪華絢爛。

でも、なぜか明け方になると「因果の報いはこれまでなり」と桂子が桜子の肩に手をかけ、二人は去って行きます。

とても良い舞台でした。地謡、囃子方も良かった。
囃子方がいかに良かったかは皮肉なことに後の春日龍神でしみじみ思い返すことになるのですが…。

面はシテが増女 甫閑作
連れが小面 銘「閏月」 作者不詳。


骨皮。石田と万作の組み合わせ。万作の坊さんが隠居することになり、石田に寺を譲る。「旦那あしらいが大切」と聞かされ、さっそく傘を借りに来た檀家の人に良い唐傘を貸してしまう。万作に「そういう時には傘は風のために骨は骨、紙は紙となったので、真ん中を結えて天井にあげてあるので使い物にならないだろう、と言って断れ」と言われる。
次に来たのは馬を借りたい人。その人に「骨は骨…」と言って断ったと得意げに言うと、「そういう時には、青草につけておいたら駄狂いをいたいて腰が抜けたので厩の隅につないである、と言って断れ」と怒られる。
次に来たのは明日お経をあげてくれ、と言う人。石田は「私は行かれるが、万作は駄狂いをいたいて…。」と断ったからさあ大変。万作はカンカン。で、そこで「門前のいちゃと逢引したじゃないか」とすっぱ抜かれる、という話。大爆笑。

ところで、これは次々とやってくる檀家の人を「晴夫どのが」「修一どのが」と本名で呼ぶのですが、キラキラネームの人が弟子入りして来たら困りますね。


春日龍神。やけに御都合主義の筋書なのだけれど、能としては華やかだし面白い、好きな演目です。
ですが、この囃子はとてもとても残念だった。特に小鼓、ただ単に高齢なのか病気なのか、全く音が出ていません。なんとかしてほしいな、あの人。

ともかく、弟子を連れた明恵上人、春日明神に到着。中国、インド旅行の前にお別れを、と思っていると箒を手にした宮守の老人登場。ふと、ここがインドであったら、宮守はカーストのどのあたりの位置になる人なのか、と気になる(比較してもしょうがないが)。
ただの宮守とは思えない上品な老人。無謀な海外旅行をしようとする明恵上人を威厳をもって諭します。
お掃除のために腕まくりをしていたのをおろし、威厳を正してこんこんと。
そして自分は時風秀行であると言って、ふーっと消えてしまいます。

深田のアイ。この人、アイ語りも上手なんだな、とふと思った。どこに感心したのか自分でもよくわからないが。

後場の龍神も素晴らしかった。声にはりがあって、動きにキレがある、足遣いがきれい。

ちょっと気になったのはかなり息が切れていたようなこと。あまり動きのない前場でも肩で息をしているのがわかるところがありましたが、調子が悪いのか、そういう人なのか。今年かなり色々な催しを計画されている人のようで、疲れがたまっているのかな。


面は前シテが子牛尉 洞白作
後シテが黒髭 石原良子作。この後シテの面が素敵でした。
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by soymedica | 2015-04-14 08:14 | 能楽 | Comments(2)

第十一回萬歳楽座 船弁慶

d0226702_17531822.jpg第十一回萬歳楽座
2015年4月9日(木)18時30分@国立能楽堂

素囃子 豊穣
笛 藤田六郎兵衛、小鼓 観世新九郎、大鼓 原岡一之、太鼓 小寺真佐人

語り 平家
野村萬

船弁慶 重キ前後之替
前シテ(静御前)観世清和、後シテ(知盛の霊)梅若玄祥、子方 藤波重光、ワキ(武蔵坊弁慶)宝生閑、ワキツレ 宝生欣哉、大日方寛、アイ 野村万蔵
笛 藤田六郎兵衛、小鼓 大倉源次郎、大鼓 亀井忠雄、太鼓 観世元伯
後見 木月孚行、上田公威、山崎正道
地謡 観世銕之丞ほか


お話の途中から入って、素囃子。新作だそうだが、私には良いのだか悪いのだかわからない。

野村萬の平家。これ、滑稽な内容を大真面目でやるところに面白さがあると思うのだが、皆さん、物凄くかしこまって聞いている。やぱり人間国宝だからだろうか。こういうのは早物語というときいたことがあります。


休み時間をはさんで今回は船弁慶。船弁慶、なぜ前シテと後シテあんなに性格の違う役を一人でやるようになったのだろう(古くは別の役者がやっていたと聞きました)と思いませんか?今回は切符がお高いだけあって別々の役者。前が観世清和、後が梅若玄祥。逆だったらもっとおもしろかったかも(?)

ともあれ、義経一行が津の国(摂津の国)の大物浦にやってくる。弁慶はここで静を帰そうと呼び出す。静、オレンジを基調とした波の模様の着物。閑の弁慶。ツレが欣哉なので安心して見ていられはするし、謡も素敵なのですが、なんだか最近「こなしているだけ」になってきたなー。後半の知盛の幽霊を祈り倒すところなども、存在感薄かったし…。

「静はここで帰れ」というのが弁慶の差し金では無く義経の本心だと知る静。烏帽子を渡されるところ、後見が二人出てきて閑は木月に烏帽子をわたす。これ、色々なやり方がありますね。静が後見任せにしないでしっかり自分で結ぶのは、最後に烏帽子を上手く落とさなくてはならないからでしょう。
静は涙を流しながら舞を舞う。橋掛かりまで使って一の松でシオルしっとりした演技。これもさすが観世清和、と思う素晴らしい舞。そしてこの面が美人なんだな。
とぼとぼ、と言う感じで本舞台に戻り、ポトリ、と烏帽子を落とす。この仕草が本当に綺麗。思わず立ち上がる義経。

物凄く情緒的な笛の音の中、静は帰って行きます。

後ろで見ていた船頭「なんてかわいそうなんだ!」と。
でもまあ、「船を用意しろ」と言われ、これは上客、と急いで船をもちだします。皆乗船。あ、ワキツレの大日方ひとり残ったかな(私の角度からは良く見えなかったけれど)。なぜかこのとき弁慶は後見座にいて、そこからゆっくりゆっくり乗船。

しかしこの船頭のセリフは本当に色々ありますね。毎回違うような気がする。今回乗船前からもセリフが多いような気がするのは気のせいか。万蔵の船頭、なかなか良かったけれど、どうも櫂を操る左手の小指が気になる。

どうやら天気が怪しくなり、船頭が苦戦していると、揚幕の向こうに知盛の恐ろしい幽霊が…。先ほど書いたように、後シテは人が変わって梅若玄祥。あんなにでっぷりした人なのに知盛の足さばきがきれい。合わせ法被と言うのだそうだが、白い装束が映える。
そして知盛は閑の弁慶に祈り倒されたというよりは、子方の義経の気迫に押されて揚幕の向こうに走り去っていくのでした。

そのあと、鏡の間で長刀が倒れたのであろう物凄い音がしました。

本日は地謡後列が凄かった。奥から観世喜正、大槻文蔵、観世銕之丞、観世芳伸。でも、地謡ってベテランの有名どころを集めても上手くいくものではないな、というのが皮肉なことによくわかってしまった。どうもエンジンのかかりが悪い地謡陣でした。

本日も皇族のどなたかのお出ましで華やかな雰囲気。
客が派手になると舞台がつまらなくなる、というジンクスが能にはあるような気がしてちょっと気になる。
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by soymedica | 2015-04-11 17:55 | 能楽 | Comments(0)

第九回 香川靖嗣の會 木賊 富士松

d0226702_20194073.jpg第九回 香川靖嗣の會
2015年4月4日(土)14時より@十四世喜多六平太記念能楽堂
S席10000円

お話 馬場あき子

狂言 富士松
シテ 野村萬、アド 野村万蔵

能 木賊
シテ 香川靖嗣、子方 大島伊織、ツレ 内田成信、佐々木多門、友枝真也、ワキ 宝生閑、ワキツレ 宝生欣哉、則久英志
笛 一噌仙幸、小鼓 曽和正弘、大鼓 國川純
後見 塩津哲生、中村邦生
地謡 友枝昭世ほか


馬場あき子さん、お元気だしおきれいだなー。ああいう風に年取りたいものだ、などと思っていたら後半寝落ちしてしまいました。ごめんなさい。起きている所のお話は前場に出てくる「帚木」の問答の事。平安時代には「上部がほけほけとしている珍しい木で、でも、近くに行くとわからなくなってしまう」という植物のことで、恋愛にたとえることが多く、源氏の「帚木」の巻もこれによっている。これが中世になるとヤドリギのことになるのだ、と。

そして半分寝たまま富士松に突入。これは実は大変に残念なことでした。地味な演目で後半目覚めてはみたものの、相変わらず連歌の面白味がところどころしかわからないのですが、萬と万蔵の二人の掛け合いがテンポよく、凄かった。前にも同じ組み合わせで観ているのですが、こんなに楽しかったかな?
前のほうに座ってらした馬場さんは連歌の面白さに凄く反応していらっしゃって羨ましい。


さて、木賊。出てきた囃子のメンバーをみて、「今日は枯れた感じで行くのかな」と思ったらやっぱりそうだった。渋い色の高級な着物のような囃子をきかせてくれる。
まず子方が着流しの僧形で登場。お人形のようなかわいらしい子方が角帽子かぶっているとますますお人形っぽさが強調される。
続いて大口の僧が三人。宝生閑、心配だなーと思ったらワキツレが欣哉だったので一安心。

どうやらここは園原山というところらしい。向こうに見える草刈りの一行に名所をきこう、と待っていると一行がやってくる。橋掛かりで細々という感じで謡います。草刈りと同じように、棒の先に青い植物を挟んで担いでいます。挟木賊というのだそうですが、遠目には木賊が本物に見えました。
シテは着流しなんだが、ツレが全員長袴。

木賊で満月を磨くんだろうか、磨けや磨け、と言いながら舞台に入ってきます。ツレはずんずん歩いて行って、2人は切り戸口から退場してしまいますが、この様子が視覚的にきれい。本に「昔田舎の人が木賊の舞台を見て『木賊はあのように刈るものではない、手前から向こうに押すように切るのだ』と笑ったので、それ以後皆手前から向こうに鎌を動かす」とあって注意して見ていたら、確かにそうでした。

「あなたは木賊刈りには見えない上品な様子だが」というところから、帚木問答になります。そして旦過(一日を過ごす家の意味だそうです)に泊めてやると、言われ僧は大変に喜ぶ。ここで、後見は挟木賊を引いてしまいます。ツレが何かもそもそしているなー、と思ったのは肩脱ぎしていたものを着直したのですね。

ここで、ツレが喜んでいる一行に「実は主人は息子を往来の僧にかどわかされて連れて行かれたので、時々様子がおかしくなるが、気にしないように」と。気にしないように、と言われてもねー。この不気味な念押しもよかったけれど、閑の「心得申し候」のセリフが凄く良かった。

ここで子方が「あの尉は父だ!」というのですが、「それはめでたい」という僧に向かい「思う次第あるから、今は名のらない」と。

後見座で物着をしていたシテが髪をポニーテールにおろし、風折烏帽子にオレンジの長絹というちょっと変な服装で登場。おまけに固辞する僧に酒を飲ませようとする。そんな変なお父さんだから思春期の息子(子方が演じますが実際はもっと大きな息子という想定らしい)が拗ねて出て行っちゃうんですよ。しかもいくら何年かたったからってわが子の顔見てわからないってどうよ。
そして見せ場の序之舞を舞うのですが、ちょっと変わった感じの舞でしたね。

で、いたたまれなくなった息子が名のる。息子の名は松若というらしいです。
めでたしめでたしなのですが、この後この親子はまたひと悶着ありそうな気がします。

面白い曲だったし、演者も囃子も良くて満足しました。
子方がカワイイ。本人はじっと座っているつもりなんでしょうが、数珠を眺めてみたり、少し動くのも面白い。


参考は 能の表現 清田弘 草思社
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by soymedica | 2015-04-07 20:21 | 能楽 | Comments(0)

銕仙会青山能三月 呼声 海士

d0226702_8403730.jpg銕仙会青山能三月
2015年3月25日(水)18時半より@銕仙会能楽研修所

仕舞
兼平
 浅見慈一
花筐 クルイ 西村高夫

狂言 呼声
シテ 善竹大二郎、アド(主)善竹十郎、(次郎冠者)善竹富太郎

海士
シテ 鵜澤光、子方 谷本悠太郎、ワキ 村瀬提、ワキツレ 村瀬慧、矢野昌平、アイ 善竹富太郎
笛 八反田智子、小鼓 田邊恭資、大鼓 柿原光博、太鼓 梶谷英樹
後見 柴田稔、鵜沢久
地謡 清水寛二ほか計6人


青山は見所と舞台の距離が近いのだけれど、仕舞を近くでみると、迫力あり。習っている人には勉強になるのでしょうね。

呼声は居留守を使う太郎冠者を、平家節やら小唄節やらで呼び出す話。居留守を使う太郎冠者も留守番の人のふりをして同じ節で返す。残念ながら大二郎、あんまり上手くない様な気がする…。


海士は見どころの多い曲です。

囃子方が入って来た時、あれ、と思ったのですが田邉の着物の右肩のところがすれているのが角度ではっきりわかる。ナルホド、仕事柄あそこが擦れるのね。カッコイイじゃない。

子方の房前の大臣が臣下をつれて登場。ちょうど去年の今頃同じ悠太郎クンの房前を観ている。前回はまだ「可愛い」というかんじでしたが、今回は「凛々しい」。顔を真っ赤にして「房前の大臣とはわがことなり」と声を張り上げます。上手い。
ワキとワキツレも、子方に負けないようにもっと頑張らないと。声は良いのだけれどな。

向こうからいやしい海人登場。海藻は杉の葉を束ねたものなので、見ているだけでくしゃみがでそう。しかし本当に小柄ですね、鵜澤光。
控え目に低い声で語るこの女、何者なのでしょう。

大臣が月を愛でるのに邪魔なので、海の底の海藻を刈り取れ、と従者が言うのですが、これは昔から行われていることなのでしょうか。ちょっと不思議な指示のような気がします。
と、海人はそれにかこつけて「ここで昔明珠を海人が潜ってとったことがある」と一行の興味をそちらに誘導します。

海人は、房前の大臣に「自分こそその海人の子だ」と言うように誘導していきます。そして、海中に珠を取りに行く様子を「一つの利剣を抜き取って」と見せ始めます。
地味に地味に始まったシテの演技ですが、玉之段の見せ場はとても良かった。この人の演技は全体に流れがあって、一つのお話をきちんと作り上げていきます。

最後に母の幽霊は子の大臣に自ら書いた手紙を渡して去っていきます。

さて、アイ。ずいぶん早く出てきたなー、と思ったら橋掛かりで(本人のつもりでは)目立たぬように座りなおしていた富太郎。呼びかけられて瞬時に立てなかった…。だったらもう少し後からでてきたら、というわけにもいかないのでしょうね。

龍女が出てきます。前場と声の出し方、トーンが違うようですが、意識してやっているのでしょうか。子方にお経をわたします。子方、大きな母の扇(普通サイズですが大きく見える)を右手に、さらにお経を左手に持って大変そう。

龍女の早舞も綺麗でした。
前半が何だか陰惨な話だけにこういう風にきびきび舞ってカラッと終わると嬉しい。

今日も青山能は楽しかった。
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by soymedica | 2015-04-01 08:43 | 能楽 | Comments(0)