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お能の見方

お能の見方 白洲正子 吉越立雄 とんぼの本 新潮社
ISBN 978-4106020186


写真はとてもきれいですし、初心者として知っておくべき最低限の知識がきちんと解りやすく説明はされているのですが、入門書であって文学書ではないのだから、もう少し整理して書いてほしかった。
それと、参考書とか出典の一覧があると助かる。

何となく家庭画報とかあの辺の高級婦人雑誌の特集を思わせる作りではありますが、一読する価値はあると思います。
でも、絶版らしいですね。

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by soymedica | 2011-04-23 14:33 | 本・CD・その他 | Comments(0)

観世研究会 4月20日

観世研究会能 5時半より at 観世能楽堂

通し券の一部で3200円(だったと思う)

花月
シテ:角幸二郎、ワキ:大日方寛
大鼓:佃良太郎、小鼓:幸信吾、笛:八反田智子
間:山本泰太郎、
後見:観世芳伸、観世清和
地謡:武田祥照、藤波重孝、坂口貴信、津田和忠、木月宣行、武田尚浩、清水義也、上田公威

狂言 土筆
山本則俊、山本則秀

吉野静
シテ:山階彌右衛門、ワキ:福王和幸
大鼓:亀井広忠、小鼓:観世新九郎、笛:松田弘之
間:山本則孝、山本則秀
後見:藤波重孝、関根知孝
地謡:武田祥照、清水義也、武田宗典、岡久広、林宗一郎、武田志房、坂口貴信、藤波重彦

野守 黒頭 附祝言
シテ:浅見重好、ワキ:森常太郎
大鼓:佃良勝、小鼓:鵜澤洋太郎、太鼓:桜井均、笛:寺井宏明(?)
間:山本則重
後見:上田公威、武田尚浩
地謡:武田宗典、大松洋一、林宗一郎、武田宗和、木月宣行、寺井栄、藤波重彦、観世芳伸


開演5時半というビミョーな時間。仕事帰りの人を狙ったのでもなく、仕事のない人を狙ったのでもなく...。自分でも稽古をやっているのかと思われる人多し。謡本を膝に置いている。

花月の後半から入る。シテがおなかの前に鼓(正確には羯鼓というのだそう)を着けて舞う。

狂言の土筆は、春の陽気に誘われて野遊びに出たは良いが、妙な歌を詠んだり、無理やり相撲をとったり、というポカポカしたお話。相撲をとる場面の動きが見せ場。

吉野静は、頼朝と不仲になった時期の義経が、吉野山に隠れる。吉野山衆徒も義経を討とうと動き出したために義経が脱出を図る、という情勢のときの物語。能は、部下の佐藤忠信(ワキ)と静御前が義経脱出の時間稼ぎをするために義経の武勇を語ったり、静が舞を舞ったり(これがメイン)という話。
しゃれた小品と解説にあったが確かにそう。
ワキは非常に背の高い人だが、姿勢が良いので、座っていると密命をおびた強い武士に見える。あまりにはまっているので「この人ほかの役ができるのかしらん」と思ってしまう。
静は緋長袴、水干で舞うので、動きがいまひとつ分かりにくい。見ていると衣装のさばきが気になる。それと意図的なのかどうかわからないが、じっとしているのか微妙に動いているのかよくわからないのも気になる。「もしかしてこのシテは静止が苦手なのかも」と、失礼なことも考えてしまった。(ワキが微動だにしないだけに。)

野守。黒頭(くろがしら)というのはどうやら使う面の種類のことらしい。
出羽の山伏が修行に行く途中で春日野に着く。野守のじい様が出てきて「野守の鏡」という池の言われや、塚に鬼が住んでいるということなどを語り、いなくなる。例によってアイが登場し、その野守は塚の鬼じゃなかろうか、と教える。鬼を是非見てみたいものだと思った山伏は夜になると数珠をグリグリと手繰って祈る。と、鬼が出てきて鏡を持って舞う、というもの。
シテは前半の老人のときと、後半の鬼のときと身長や体形が変わったかのように見えるのが驚き。ワキが近い距離で鬼と対峙する場面があるのだが、「そんなことしないほうが良いのじゃないの?相手は鬼だよ、目を見ちゃだめ」と、思わず心の中で呟く。今までワキが向きを変えるのをなんということもなく見ていたが、「ああ、そういうことだったのね、」と如実にわからせてくれる能。


あっと書き忘れましたが、吉野静の小鼓がよろしくなかったと思うのですが、道具の調子でしょうか。
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by soymedica | 2011-04-21 11:26 | 能楽 | Comments(0)

国立能楽堂定例公演4月15日 

国立能楽堂定例公演4月15日

正面席 4800円

ネット予約、カード引き落とし方式にしてみた。当日劇場の自動発券機で発券。ところが、何とこの自動発券機が1台しか無い。何を考えているのだか。
前の人が何回かの切符をまとめて発券しているのでなかなか機械が空かない。さすがに窓口のひとが「こちらで」と言って窓口の中のPCで発券してくれたが…。あの窓口の人を二人から一人にして発券機を3台にするのと、いっそのこと自動発券をやめて窓口のみ(二人でさばけそう)にするか、考えた方が良いのでは。

鞍馬参り
シテ:善竹忠一郎、アド:大蔵彌太郎

小塩 車之仕方
シテ:金井雄資、ワキ:宝生閑、
ワキツレ:殿田謙吉、大日方寛、
アイ:大蔵千太郎
笛:松田弘之、小鼓:住駒幸英、大鼓:柿原崇志、太鼓:小寺佐七
後見:中村孝太郎、金森秀祥
地謡:渡邉茂人、今井泰行、水上優、當山孝道、小倉健太郎、武田孝史、高橋亘、朝倉俊樹

いかにも常連さんといった感じのお客さん多し。
前の席のじい様がやや大きな人なので、見にくい。椅子の配置を前後で半分ずらすとか、工夫したら良いのに。今度は電話予約にして端の席にしてもらおう。(観世のネット予約の方が席が指定できて便利。)

さて、狂言はシテもアドも比較的年配の方。おめでたい感じを出すのが主たる目的の狂言なのだろうが、何となくものたりなかった。セリフの間のとりかたのせいだろうか。

小塩。これは好きになりそうな演目。花見に来たらなにやらいわくありげな爺さんが桜の枝をかざして和歌の話をする。そのうち、ふっと爺さんは消えていなくなる。アイが「それは業平の化身でしょう」と説明する。
そのうち、花見車にのった業平の霊が現れ、舞を舞い、歌を詠む、というもの。
堪能しました。もしかしたら、シテの金井雄資が良かったのかも。そのへんのところは能初心者の私にはわかりませんが。
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by soymedica | 2011-04-15 23:59 | 能楽 | Comments(2)

能楽講座

平成23年度観世会能楽講座 第一回絵馬

講師 観世清和、松岡心平
ゲスト 鎌田東二

「絵馬」という能は一曲に三種の舞がある大変にお得な能なそうです。

この能は天照大神自体を人間が舞ってしまうという大変に恐れ多い形なのですが、観世流では無く、より土俗的な所から出た能ではないかとのことです。同じ天照を題材とした能の「三輪」では、実際の天照大神を演じることは無く、この二つの能を比較しながら話はすすみます。

面白いことに宝生流では天照は男神で、観世流では女神なのだそうです。
中世には三輪の神様(蛇の神で人間との通婚伝説がある男神)が伊勢の神様と表裏一体となったことがあり(地理的にも東西で、関連のある位置だそう)その関係ではないかとの推測がなされていました。
太陽神が女性なのは世界的にみるとまれなことなのだそうです。

また、中世には密教の影響下で神道の組み換えが行われ、伊勢の神が蛇という考え方が出現したそうです。

歴史的には三輪のふもとに伊勢の神を祭ったのがはじめ(ひばら神社)で、最終的には伊勢の内宮に落ち着いた、ということもあるのだとか。

対談からの覚書なのでとんでもない間違いがあるかも知れませんが、まあ、こういった話のあとに、
能の三輪および絵馬からの仕舞を見せる講座でした。

能の実際のおけいこのときには?とか作りものの秘密、とか家元はお話し好き、話上手の方で楽しめました。根っからのエンターテイナーなのでしょうね。
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by soymedica | 2011-04-11 22:18 | 本・CD・その他 | Comments(0)

国立能楽堂 4月の普及公演

4月9日(土)国立能楽堂 1時から4時半まで

正面席 4800円

(金剛流)
シテ:豊嶋三千春、ワキ:殿田謙吉、ワキツレ:坂苗融、ワキツレ:則久英志、アイ:山本則秀
笛:一曾康二、小鼓:幸正昭、太鼓:安福建雄、太鼓:助川治
後見:豊嶋訓三、豊嶋幸洋、重本昌也
地謡:田村修、坂本立津朗、元吉正巳、豊嶋晃嗣、宇高竜成、宇高道成、遠藤勝實、田中敏文

鎌腹(大蔵流)
シテ:山本則俊、アド(妻):山本則重 アド(仲裁人)山本東次郎


満席。若い人多し。
何と最前列の席だったのを忘れていた。藤は飾り物が中央にでるので、若干視野は悪し。でも、なかなか最前列真ん中なんて当たるものじゃない(国立能楽堂のネット販売は席をコンピューターが指定してくる)。
始めに馬場あき子が30分ほど能の解説をするのだが、その中で彼女が引用した前半僧が引用する歌と、実際に謡われる歌が違うのは、これは流派によるのか?
(調べると彼女が引用したのは観世流のものらしい。http://blog.goo.ne.jp/tbinterface/ceffc66c35d74b4a159ecfbe1eaebabe/9a)

後半の藤の精の舞がメインなのだが、とてもきれい。何となくおとなしい感じのする所作は流派のせいなのか、演者によるのか、きっとたくさん観るとわかってくるのだろう。

狂言はいま一つ。妻の役があんまりうまくなかった気がする。仲裁人が上手いと思ったが…。
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by soymedica | 2011-04-09 19:34 | 能楽 | Comments(0)

観世会春の別会

4月3日(日)午前11時より 観世能楽堂

A指定席10500円

シテ:武田志房、ツレ:観世恭秀、ワキ:宝生欣哉、アイ:山本東次郎
後見:関根祥六
地頭:野村四郎
小鼓:大倉源次郎、大鼓:亀井広忠、太鼓:小寺佐七

卒都婆小町
シテ:関根知孝、ワキ:福王茂十郎
後見:木月孚行
地頭:観世清和
笛:一噌仙幸、小鼓:観世新九郎、大鼓:柿原崇

 (思立之出/十三段之舞)
シテ:津田和忠、ワキ:森常好、アイ:山本泰太郎
後見:武田尚浩、地頭:高橋弘
笛:杉市和、小鼓:幸清次郎、大鼓:國川純、太鼓:助川治

狂言 棒縛り
シテ:山本 泰太郎
アド:遠藤博義、山本則孝

仕舞
白楽天:坂井音重、笠之段:観世清和、網之段:関根祥六 善界:観世芳伸

本日見た中では卒都婆小町が一番面白かった。もしかしたら(技量なんてわからないが)シテが上手なのかもしれない。老女ものというのは演ずるのが難しい、と解説書に書いてあったが…。笛が何となく元気のない感じでした。ああいうものなのだろうか。

鷺は、「なんだかよろよろした鷺だな」という印象しか残らなかった。

融は前半は面白いのだが、目玉である十三段の舞がちょっと長すぎる感じ。仕舞も分かってくると面白いらしいのだが。それとアイのせりふが単調に感じられた。
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by soymedica | 2011-04-03 18:32 | 能楽 | Comments(0)