野村裕基三番叟披キの会

d0226702_15274656.jpg野村裕基三番叟披キの会 
2017年1月5日(木)14時より@国立能楽堂

翁 観世清和、三番叟 野村裕基、千歳 観世三郎太、面箱 野村遼太
大鼓 亀井広忠、小鼓頭取、大倉源次郎、脇鼓 鵜澤洋太郎、田邊恭資、笛 一噌隆之
後見 野村四郎、観世芳伸、狂言後見 野村万作、野村萬斎
地謡 岡久広ほか

舞囃子 
高砂 宝生和英
笛 一噌隆之、小鼓 鵜澤洋太郎、大鼓 亀井広忠、太鼓 小寺真佐人

末広かり
果報者 三宅右近、太郎冠者 野村又三郎、すっぱ 井上松次郎
笛 一噌隆之、小鼓 鵜澤洋太郎、大鼓 亀井広忠、太鼓 小寺真佐人

歌仙
柿本人丸 野村万作、僧正遍昭 野村萬斎
参詣人 竹山悠樹、在原業平 深田博治、小野小町 高野和憲、猿丸太夫 月崎晴夫、清原元輔 石田幸雄
笛 一噌隆之、小鼓 鵜澤洋太郎、大鼓 亀井広忠、太鼓 小寺真佐人


入り口で貰った立派なパンフレットに、野村裕基の小舞「蝉」の絵葉書が挟んである。どうやら絵葉書は二種類あるらしく、熱心なグループの方がお互いに撮りあって居いました。
パンフレットには私の友人も寄稿していて大満足。

ああ、上掛りとやるんだー、と思ったけれど、ここは同い年の観世三郎太もいることですしね。
面箱を誰がやるのだろうと思っていたけれど野村遼太の名前を見て納得。

三番叟、元気よく、ぴっちり舞えました。良くはわかりませんが、技術的には問題ないんじゃないかな。ただ、(裕基がやるときはいつもそうですが)萬斎が両眉がくっつきそうな勢いでしかめっ面して後見に座っていると「何かまずいのか??」といつも思ってしまいます。万作は全くの平常心「初演はこんなでしょう」と思って座っているように見えました。
これから先、自分の三番叟を作っていく基本ができているかどうかを確かめる初演ですからね。その点、満足だったと思います。

高砂の舞囃子、おめでたいけれどそんなに面白いものではありませんね。
でも、宝生流は今回のように実力者がそろうとなかなか素敵。

末広かり
実力者三人がそれぞれのお家から出てきてめでたい演目をやりますが、もうこれはお笑いでは無くて芸術ですね。
三人の中では井上松次郎が好きかな。

最後の歌仙は、世田谷パブリックシアターの狂言劇場でたっぷりと照明効果をつかったバージョンを見たのが最初でした。どうやってこれを普通の能舞台で見せるの?と思ったけれど、全く同じに見えたこの不思議。要するに、能舞台で演じている人たちの頭の中ではあの世田谷の演出と同じ光景が見えているのでしょう。
エッチな僧正遍昭の万作が素敵。
最後は舞台の上で皆が長い棒やら杖やら長刀を振り回してケンカするのですが、これも素晴らしい。

という事で満足な一日でした。


萬斎は自分の三番叟初演について、こう語っています。ちなみに2003年の発行の本です。
   あの頃は力任せでしたが、今は躍動感をみせるということや、かたくななものではなく、もっと柔軟な乗りを大切にしています。もちろん気迫もないと「三番叟」はできませんが、力み走っている気迫ではなく、やっているうちに楽しくなっていくという部分かな。我々の世界では、初演のときは捨て身と言うか、身を削っていくようなやり方をしてしまいますが、二、三度やって初めてだんだんとその状況を楽しんだり、その中で自分を表現していけるようになるのではないでしょうか。
岩波所見 狂言三人三様 野村万作の巻 

[PR]
by soymedica | 2017-01-08 15:28 | 能楽 | Comments(0)
<< 茂山狂言会 粟田口 吹取 六地蔵 大手町座 三番叟 乱 若菜 >>