第13回ユネスコ記念能 鴈礫 紅葉狩

d0226702_22242412.jpg13回ユネスコ記念能 夜の部 若手競演秋の能

2016年9月30日(金)1645分より@国立能楽堂

正面席6000


解説 観世喜正

仕舞

岩船 豊嶋幸洋、清経キリ 本田布由樹、野宮 佐野登、龍田キリ 友枝真也


鴈礫がんつぶて

シテ 大蔵彌太郎、アド 吉田信海、大蔵基誠


紅葉狩 鬼揃

シテ 武田宗典、ツレ 佐川勝貴、武田文志、谷本健吾、青木健一、坂井音晴

ワキ 大日方寛、ワキツレ 館田善博、野口能弘、野口琢弘

アイ 善竹富太郎、大蔵教義

笛 小野寺竜一、小鼓 鵜澤洋太郎、大鼓 河村眞之介、太鼓 小野寺竜一

後見 武田宗和、藤波重彦

地謡 観世銕之丞ほか


解説と仕舞には間に合いませんでした。


ということで狂言の鴈礫から。実は大蔵家の狂言はあまり好きではないのですが、これは面白かった。大蔵彌太郎、頑張っていますね。

おバカな大名が形だけ強そうに弓をもって鴈を射ろうとすると、通りかかった誰かの太郎冠者が礫でその鴈をしとめてしまうという…。

最初に大名が矢をつがえるときに逆向きにつがえるのは別の演目でもみたような。八幡前だったか…。

ダイナミックでテンポの良い舞台でした。


紅葉狩は戸隠に鬼退治に来た平維茂が美女の酒宴に出くわしてというあの話です。


まず、美女6人と太めの侍女登場。シテの掛けている面が格段によろしい。

同吟が良く揃って詞章が解り易いうえに、すり足でフォーメーションを変えるところが何だかからくり人形が動いているようで美しい。

そして、武田宗典ってどんどん上手になりますね。人気出そう。

橋掛りの侍女の善竹富太郎、目立たないと思っているのかもしれないけれど、そこで何度も座りなおすと相当気になります。


平維茂と三人の従者登場。維茂の謡は迫力あるのですが、従者の三人はちょっと弱そうだ。

「あの美女は誰だ?」と従者が尋ねると侍女は「さるお方」とだけ言って退場。

下馬する体で弓矢をワキツレに渡すと、ワキツレたちも退場。


宴に招かれた維茂はワキ柱のところで腰掛けています。

美女たちは次々と舞うのですが、待っている女たちの面の角度が相当にバラバラなのが妙に気になる。座っている席のせいだろうか。

舞が急の舞となってシテが山の作り物に入ってしまうとここでツレが立ちあがって退場するのですが、このときにもあんまりフォーメーションが宜しくなかった。


宴会で寝込んでしまった維茂に神剣を与えに石清水八幡の末社之神、武内がやってきます。

これがなかなか上手。お客さんの笑いを誘っていました。


維茂が狩衣を脱いで烏帽子をとり、戦闘態勢に入ると、橋掛かりからは衣を被いた女たちが。手には紅葉の枝を。山からも鬼が。シテは黒頭でツレは赤頭。

維茂は一人で6匹の鬼を相手にしてとっても強いのですが、チャンバラは以前に見た宝生流の方が派手だったなー。


ともかく、やられた鬼の親分はかしこまって降参。めでたしめでたし。

ワキ・シテの順番に退場。


「つきせぬやどこそめでたけれ」の祝言でした。


しかし、鬼揃はspectacularではありますが、話としては深みが無い。たまに見てスカッとしたいけれど、まあ、それだけ、という筋。

本日演者が皆さん上手だっただけに、台本の弱さが目立ってしまいました。

写真は石清水八幡に行くケーブルカーです。


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by soymedica | 2016-10-02 22:26 | 能楽 | Comments(0)
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