能楽堂リレー公演2016 葵上

d0226702_8412492.jpg能楽堂リレー公演2016 葵上


≪2016年9月15日(木)@宝生能楽堂 観世流≫
解説 観世喜正
シテ 遠藤喜久、ツレ 小島英明、ワキ 福王和幸、ワキツレ 矢野昌平、アイ 善竹富太郎
笛 寺井宏明、小鼓 鳥山直也、大鼓 佃良太郎、太鼓 金春國直
後見 観世喜之、坂真太郎
地謡 観世喜正他計6人

≪2016年9月16日(金)@宝生能楽堂 宝生流≫
解説 山内崇生
シテ 辰巳満次郎、ツレ 和久荘太郎、ワキ 森常太郎、ワキツレ 則久英志、アイ 善竹富太郎
笛 熊本俊太郎、小鼓 田邊恭資、大鼓 佃良太郎、太鼓 金春國直
後見 小倉新次郎、小林晋也
地謡 山内崇生ほか6人


週に2日、計4日続けて葵上を見せようと言う野心的な企画。
最初この企画を耳にしたときには5流がすべて参加するのかと思ったのですが、九皇会と宝生流のみの4日間。

最後の2日に行ってきました。
観世流シテは若干地味ではあるものの実力派の遠藤、そして宝生流は人気抜群の辰巳満次郎。続けて観ると、演出の面白さ、流儀による若干の違いが与える印象の違いなどがとても面白かった。
こうなって見ると最初の二日(こちらは矢来能楽堂)に行かれなかったのが悔やまれる。

何といっても解説のうまさでは観世喜正が圧倒的。好きなんでしょうね、しゃべるのが。それにいつもやっているし。
皆で一緒にこれから上演される詞章の一部を声に出して謡ってみると言うのもいつもやっていること。山内崇生は慣れていないためかマイクを切らないで謡ったのにはびっくり。音響の人も困ったでしょうね
二日とも同じ部分を謡ったのですが、観世流の節付けのほうが華やかで滑らかな感じがする。でも、どっちも難しい。

ビックリしたのは見所の入り。二日目の宝生流の辰巳満次郎ってチケットの取りにくい人で、ツレの和久荘太郎も注目の若手なんですが、見所は6割くらいしか埋まっていなかった。観世流は脇正面後方をのぞいてほとんど埋まっていたのに。
やっぱりチケットを売る力って、流儀の力に依存するのでしょうか。

観世流の遠藤はきっちり普通の公演と同じようにこなしていたようです。中入りして緋の長袴に替える演出(小書きはつけていませんでした)。辰巳満次郎はオーソドックスに後見座で面をかえるだけでしたが、一の松の直下の白洲に照明を置いて、シテ柱に絡みついたとき般若の面が下から照らされるという演出を試みていました。見所を暗めにしてあったのはそのせいか。

ワキも、観世流とやった福王和幸は金の入ったかなり派手な山伏装束だったのに対し、森常太郎は地味な縞の装束。
ツレは小島英明の方が華麗でした。和久荘太郎は地味、というかちょっとお疲れモードだったのか。
囃子は観世流とやった組み合わせの方がしっくり来る感じ。二日目の笛に最後まで馴染めなかった。

色々比較すると面白い。同じ流儀の中で連続公演したり、5流で連続公演したりすればいいのにね。
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by soymedica | 2016-09-20 08:42 | 能楽 | Comments(0)
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