コペンハーゲン

d0226702_2150637.jpgコペンハーゲン(シスカンパニー)
2016年6月14日(火)18時30分@世田谷パブリックシアター/シアタートラム

作 マイケル・フレイン、翻訳 小田島恒志、
演出 小川絵梨子


ハイゼンベルグ 段田安則、ニールス・ボーア 浅野和之、マルグレーテ・ボーア 宮沢りえ


1941年ドイツ占領下のデンマークにかつての恩師であるボーアを訪ねたハイゼンベルグ。そこで二人が交わした話を振り返る、という心理劇。二人は原子爆弾作成の可能性、その倫理性について話したのか?ハイゼンベルグはナチスのスパイだったのか?すでに三人は亡くなっており、戦後の報道、連合軍による尋問の記憶、などを交えて三人が出ずっぱりで会話するという地味な劇。

テーマは今の遺伝子操作の倫理性に通じるところもあるけれど、それだけでなく長男を目の前で事故で失ったときの父親(ボーア)の行動の倫理性、共同研究とは何か?成果は誰のものか?などを行ったり来たりする。

観念的な話だけれど、それほど退屈せずに3時間見られたのは演出と役者の力か?実はあんまり宮沢りえを上手だと思ったことは無いのだけれど、割とはまり役でした。

量子力学に関する難解な用語が頻出する、というのは嘘です。どういった理論か、だけをぼーーーんやりと知っていれば楽しめるかとは思いますが。シュレディンガーの猫、くらいの用語は知っていた方が良いかもしれない。
しかしながら休憩時間に周りのお客の話を聞いていて思ったのだけれど、ボーアとはだれか、ロス・アラモスとは、マンハッタン計画とは何か、オッペンハイマーが原爆投下後どうしたか、という基本的科学史の知識が無いと、これを観るのは無理かもしれない。

最後に「あの人たちって実在の人?」という後ろの席の兄ちゃんの発言を聞いて椅子からずり落ちそうになった...。

そんなに受ける話とも思わないけれど、演出家の心を刺激するのか日本では数回上演されているらしいです。でも、活字で読んだ方が面白いかもしれない。
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by soymedica | 2016-06-18 21:52 | その他の舞台 | Comments(0)
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