国立能楽堂定例公演四月 悪坊 朝長

d0226702_1232585.jpg国立能楽堂定例公演四月 
2016年4月15日(金)18時30分より

狂言 和泉流 悪坊
シテ(悪坊)三宅右近、アド(出家)野村萬斎、小アド(茶屋)石田幸雄

能 観世流 朝長 三世十方之出
シテ 観世清和、ツレ(侍女)坂口貴信、トモ(従者)角幸二郎、ワキ 福王茂十郎、ワキツレ 福王知登、矢野昌平、アイ 高澤祐介
笛 松田弘之、小鼓 観世新九郎、大鼓 亀井忠雄、太鼓 小寺佐七
後見 木月孚行、上田公威
地謡 角寛次朗


何故に本日の定例公演はこんなに力の入ったキャスト…。

悪坊は悪太郎の簡易版みたいな話で、大酒のみの乱暴者が無理やり出家をお供にしてしまうが、寝ている間に長刀をとられ、という話。後の場面で念仏を自分の名前かと思う、といった部分が無いバージョン。

しかし、三宅右近ってこんなに面白い人だったか。あんまり意識して観たこと無かった。大変失礼いたしました。萬斎にとっては大オジサンくらい?親同士が従兄?こういう大先輩の芸をきちんと受け止めて引き立てることができる萬斎も偉い。黄色っぽい袴の色が面白かった。


朝長はいつもきちんと観ようと思うのだけれど、これ、長くありませんか?いつも途中でだれちゃう。今回もこんなに素敵なキャストなのに、前半眠くなってしまった。

朝長にゆかりのある清凉寺の僧が青墓に葬られている朝長を弔いにやってきます。お参りをする僧の一行、さすが武士の縁者だけあって、様子が立派。
おなじ墓に参ろうとしてやってくる女長者とその侍女。装束の色が橋掛かりにいるときには白い小菊を散らしたように見えたが、舞台に入ると金茶の葉っぱが紫の地にちらしてあるように見えた。いずれにせよとてもしっとりして美しい。観世清和、女をやるとき時々足が開き気味になるのが気になるけれど、大筋ではいつでもどんな時でも安心して観られる演者。
だから、眠くなるのか。前半はオーラが伝わりませんでした。

アイの高澤がよくわかる説明をしてくれたので、眠気が飛びます。朝長だけでなく、義朝、義平の最後も語られました。

女長者の宿で僧の一行がお弔いをしていると、朝長の幽霊が。
トンボの模様の装束。
なんだかわかりにくいな、と前回観たときに思った理由がわかりました。朝長の最後をクライマックスとして最後にもっていくために、父の最後がその前に謡われるのですね。

膝を射られるところと切腹のところの所作はさすが。でも若干ジェスチャーっぽかったかも。
最後扇を閉じたあとの退場まで緊張が途切れないのはやはり実力者観世清和、でも本人自身が不完全燃焼だったのかも。


面は 前シテが深井、後シテが今若(河内)、ツレは小面。
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by soymedica | 2016-04-20 12:33 | 能楽 | Comments(0)
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