能への扉 葵上

d0226702_21442769.jpg能への扉 葵上
2015年12月5日(土)14時より@銕仙会能楽研修所

解説 中司由紀子
舞囃子 小袖曽我
観世淳夫 観世銕之丞

葵上 梓之出 空之祈くうのいのり
シテ 谷本健吾、ツレ 鵜澤光、ワキ 宝生欣哉、ワキツレ 大日方寛、アイ 山本則秀
笛 八反田智子、小鼓 観世新九郎、大鼓 亀井広忠、太鼓 小寺真佐人
後見 観世銕之丞、浅見慈一
地謡 浅井文義ほか計6人


15分ほど前についたのに、もう下駄箱の空きがほとんどないという盛況。見所もぎっしり。収容人員250人だそうだけれど、下駄箱は250あるのかな、今度数えてみよう(相当怪しい客だね)。

劇場ではスマホは電源から切りましょうね、皆さん。
(たしか上演中にLINEやっている人がいてびっくりしたのもこの会場。何だか客を自由にふるまわせる雰囲気があるのもここの会場の良いところではありますが。)

解説の中司由紀子さん登場。国立能楽堂のプログラムの解説をよく書いていらっしゃる方。こんな利発そうな若い女性とは。今回のパンフの説明も上手だなと思ったらこの方でした。
小書きの説明など、実際の舞台に即した説明が良かったです。


まず小袖が正先に。本日の葵上は黄色のお着物。
登場したワキツレの大日方、葵上がご病気なので、と囃子無しで語り始める。この出だしが結構好き 。
照日巫女登場。一言も言わない前にこの演者は女性だ、とわかるのはなぜだろう。

御病気の葵上のそばで照日巫女が祈祷していると、橋掛かりに女登場。この面が何となくおでこが広くて受け口でおどろおどろしい。しかもそれが橋掛かりで泣くのだから恐ろしい。
シテ、ツレの同吟で口寄せの様子を表しますが、なかなか聞かせました。
そして御息所の霊である怪しい女は葵上に扇を投げつけ、衣をかづいて退場。哀しさよりも恐ろしさを主眼にした演技でした。

皆はこれはまずいと、横川聖に祈祷をお願いします。しかしその聖も葵上にまとわりつく邪気にハッと驚くほど。と、鬼登場。面を般若にするだけでなく、装束を緋の長袴に代えるのは小書の空之祈ゆえだそうです。衣を被いて一の松で様子を伺っています。
その衣を落として後ろに長く伸ばした髪を掴むのですが、若干つかみにくかったのかな。こういうところ意外に気になります。

そして、前場でツレにたいして思ったのと同じ、なぜ面をつけてこの装束、しかも声を出さないのに演じているのは男性だとわかるのかなー。
最後に怨霊は去っていくのですが、解説にあるように心をやわらげ成仏する、というよりすごすご退散するような。そしてみんなで一定の間隔で演者は橋掛かりを帰って行くのでした。シテが完全に幕に入ってから残りの人たちが帰る方が良いのじゃないだろうか。ここも何か演出があるのか、習慣なのか。

最後に後見が葵上を片付けるところをみていたら、葵上はかなりパリッとした感じでした。新品かな。

6月には望月をやるそうです。息子さんが順調に成長しているのでしょうね。楽しみ。
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by soymedica | 2015-12-09 21:45 | 能楽 | Comments(0)
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