ござる乃座52nd 長光 簸屑 政頼

d0226702_1185111.jpgござる乃座 52nd
2015年11月4日(水)19時より@国立能楽堂
正面席7000円

狂言 長光
すっぱ 高野和憲、田舎者 竹山悠樹、目代 岡聡史

狂言 簸屑
太郎冠者 野村萬斎、主 野村万作、次郎冠者 深田博治

素囃子 盤渉楽ばんしきがく
笛 槻宅聡、小鼓 田邊恭資、大鼓 亀井洋佑、太鼓 小寺真佐人

狂言 政頼せいらい
政頼 野村萬斎、閻魔大王 石田幸雄、鬼 中村修一、内藤連、飯田豪、竹山悠樹、月崎晴夫、犬 金澤桂舟


あんまり番組を研究せずに、この日なら行けるな、と思って取ったのでプログラムを見て新鮮に驚く。

まず長光。ごめんなさい、寝てしまいました。以前観た井上松次郎や万作の物と比べると、やっぱり間の取り方とかテンポが今一つだったような。どこがどうとも言えないのですが。竹山も早く深田や高野のステップに達してほしい。


逆に眠くなる話の簸屑のときにはしっかり起きていました。茶をひくと眠くなってしまう太郎冠者。次郎冠者が得意の小舞を披露しているというのに寝てしまって、鬼の面をかけられてしまう。
茶臼をひく萬斎の手つきを見ていると、茶臼とはおそらく蕎麦屋で先日見たあの石臼のようなものだと想像されます。そして、ぐるぐる挽くときに手がちゃんとほぼ正円を描いているのが凄いな。
自分が鬼になってしまったのが信じられなくって次郎冠者の肩越しに恐る恐る水鏡する太郎冠者のしぐさがおかしかった。
門番にしてください、ダメならお台所の火の番でも…、懇願するところが可愛らしい。この辺りからオチまでは先日の「抜殻」と同じでした。同じように可笑しかった。
これは和泉流にしか無い曲だそうです。


休み時間の後の素囃子。謡や舞がないと、相互の音のバランスがとりにくいのだろうか?何となくピンと来ない若手の演奏でした。次の政頼にも同じメンバーで囃子が入ったのだけれどそっちの方がずっと良かった。


囃子がそのまま舞台に残り、ワキ座のあたりに一畳台が据えられます。博奕十王によく似た話の政頼
近ごろ小賢しいことに人間がナントカ宗に帰依してなかなか地獄にやってこない。空腹に耐えかねた閻魔大王と鬼たちが六道の辻にやってきたのでした。閻魔大王の面(武悪)がそれをかけている石田に何となく似ています。

そこにやってきた鷹匠の政頼を、家来の鬼たちが大王の前に連れてくる。閻魔大王の前で職業の謂れを語るところが興味深い。なんだかんだと言っているうちに、そこで鷹狩の実演をすることに。

萬斎演ずる政頼が左手に載せて出てくる鷹の作り物は世田谷パブリックシアターの製作だそうですが、綺麗に羽を広げる精巧な作り物です。鬼を勢子に、地獄の犬も使って見事鳥を(雄鶏?)を捕まえます。獲殻(鷹の食べ残し)を大王に差し上げると、とても美味しいと大王は感激。それを羨ましそうに見る鬼たちの演技がカワイイ。

大王はうっかりと「なんでもいう事を聞いてやるぞ」と言ってしまい、政頼は娑婆に三年間帰ることに。でも、獲殻はちゃんと大王に差し上げると約束します。
別れを惜しむ大王は王様の冠を与えるのでした。


これ、皆お行儀よく囃子が帰るまで拍手を待っていましたが、萬斎や鬼たちが引っ込むところで拍手して良かったんじゃないかなー。
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by soymedica | 2015-11-08 11:09 | 能楽 | Comments(0)
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