セルリアンタワー能楽堂定期能七月喜多流 阿漕

d0226702_1636513.jpgセルリアンタワー能楽堂定期能七月 喜多流
2015年7月3日(金)18時半より
中正面席8000円


おはなし 馬場あき子

阿漕(ろうそく能)
シテ 友枝昭世、ワキ 宝生欣哉、アイ 高澤祐介
笛 一噌仙幸、小鼓 観世新九郎、大鼓 亀井広忠、タコ 観世元伯
後見 塩津哲生、佐々木多門
地謡 香川靖嗣ほか


こんなものを見つけた:平治せんべいhttp://www.heijisenbei.com/heiji/index.html

馬場あき子さんのお話から。いつも楽しい。
「道行」は旅行などめったにしない当時の人の興味を引くところだったのでは、とおっしゃっていました。なるほど。
そして徒然草142段(罪を犯したものを罰するのではなく、安定した生活をして罪を犯さなくて済むような治世をしなくてはならない)をひいて、これは阿漕の時代にも今にも通じるのではないか、と。


休み時間に見渡すと、馬場さんのおっしゃったように、若い人やファッショナブルな人が多い見所。もちろん満席。ただ、セルリアンは若干チケットがお高いのでなんとか私も買えました。


ろうそく能とは言っても、見所には淡いダウンライトがついており、舞台の照明もあるので、国立のろうそく能よりはだいぶ明るい。蝋燭をつけるのが黒子というところが面白い。

いつも危なげのない宝生欣哉。ワキツレ二人の名前が番組に載っていないのではっきりしないが二人目は大日方かな。一人目が良くわからないけれど、何となく年寄りじみた謡。
出だし、小鼓の観世新九郎と大鼓の亀井忠広の掛け声がうまくハモらないので気になる。そして私は一噌仙幸のよろよろした感じの笛が好きなことを発見する。

友枝昭世、クセなどの動きは比較的大きな気がする。どこの瞬間でも役になりきっていること、何をやっても自家薬籠中の物、と思わせる動きと謡。物凄い練習量なのだろうな。「繰り返し、繰り返し」と釣竿を振るところ、後シテが網を手繰るところ、見せ場ではありますが、これ見よがしに感じさせないほど所作が練れている。

後シテの網、いったん床に置いて(仕掛けて)手繰るのですが、桜川で可愛らしい赤い色に塗られているのと同じ構造ですが、阿漕で真っ黒なものを見ると禍々しい。

危険を冒しても、そして結局簀巻きにされて殺されても、幽霊になってもやりたかった漁。成仏しないでも出てきてまたやりたいのだろうな、と思わせる舞台でした。

今回中正面で見ていたのですが、中入りの時って舞台上も緊張がいったん切れて「ごそごそ」という感じになるのが良くわかって面白かった。そういえば中入りの時に後列の中村邦生が引っ込んでしまって後場が始まってもしばらく戻ってこなかった。具合でも悪かったのかな。
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by soymedica | 2015-07-05 16:38 | 能楽 | Comments(0)
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