国立能楽堂五月定例公演 仁王 杜若

d0226702_1624985.jpg国立能楽堂五月定例公演
2015年5月15日(金)18時30分より

仁王 和泉流 
シテ(博奕打)野村又三郎、アド(何某)野口隆行、(在所の者)奥津健太郎、藤波徹

杜若 観世流
シテ 武田尚浩、ワキ 宝生欣哉
笛 杉市和、小鼓 住駒幸英、大鼓 柿原弘和、太鼓 前川光長
地謡 武田志房ほか


仁王。ご予算(?)や上演時間によって、願掛けの場面を長くも短くもできそうなお話。博奕ですってんてんになった男が仁王像にばけて、御供え物をちゃっかりいただくが、さいごにはばれるという…。
今回はごくごく地味なバージョン。衣装のセンスが現代的。
仁王の表情、鏡の前でやってみたんだろうな、となんとなく笑える。

ところで、十三世野村又三郎ってどんな人だったのだろう?そして今の十四世又三郎は十二世の次男というからには長男がいたのか?早世したのだろうか。

今回仁王は最初阿形で次が吽ですが、大蔵流は逆とのことです。


杜若。「季節の物」みたいな扱いで、さらさらとかつ華やかに演じられるのが常。私もそう思っていましたが、ちょっとまてよ、よく考えると何だかシュールで怖い話ですよね。綺麗な杜若を見ていたら、美女が出てきて「お宿をどうぞ」。行ってみたら、あばら家には似つかわしくない豪華な男装をして女が現れ…。安部公房あたりなら面白くつくりかえそうな…。

そんなことを考えるのも、面(若女)が遠目には三白眼の美女だったからで。前シテは確かに女なのだけれど、後シテは美男なのか、美女なのか。「光も乱れて飛ぶ蛍の雲の上まで」のあたりで雲の扇をしたときに現れた顔が何となく怖い。舞い終わって扇を閉じたときには女だったのだけれど。

ということで、楽しめた舞台でした。「武田勢揃い」みたいな舞台でしたね。すっきりした地謡も良かった。
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by soymedica | 2015-05-17 16:04 | 能楽 | Comments(0)
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