銕仙会定期公演五月 大原御幸

d0226702_8373426.jpg銕仙会定期公演5月
2015年5月8日(金)18時より@宝生能楽堂

大原御幸
シテ(建礼門院)観世銕之丞、ツレ(後白河法皇)浅井文義(阿波ノ内侍)馬野正基(大納言局)浅見慈一、ワキ(萬里小路中納言)宝生閑、ワキツレ(大臣)宝生欣哉、(輿舁)殿田謙吉、梅村昌功、アイ善竹十郎
笛 一噌隆之、小鼓 幸清次郎、大鼓 安福建雄
地謡 野村四郎ほか

真奪しんばい
シテ(太郎冠者)善竹十郎、アド(主)善竹富太郎(道通り)野島伸二

鍾馗
シテ(里人、鍾馗)観世淳夫、ワキ(旅人)大日方寛、アイ 善竹大二郎
笛 藤田貴寛、小鼓 鳥山直也、大鼓 亀井実、太鼓 徳田宗久
地謡 清水寛二ほか



仕舞よりは謡に関心のある私にとっては大原御幸は嬉しい演目。
大きな藁屋が大小前に出されます。引き回しが揺れているけれど、準備は大丈夫かなと思っていると、後白河の臣下がやってきて、寂光院にこれからいくぞよ、と。十郎も皆々に「道を整備しておけよ」と言って、橋掛かりから退場。

藁屋の引き回しが下ろされ、三人が登場。建礼門院の面が物凄く素敵。この場面の三人の謡がもったりした感じでしたが、ともあれ建礼門院と大納言局は裏山へ。
法皇を案内してきた宝生閑の中納言。最近閑が登場するたびにハラハラしてしまうのですが、今回はさすが。肩に力の入らないサラサラとした謡。明らかにほかの出演者の事なんか眼中にないんですが、この人の謡があるだけで場が引き締る。

樒取に行ってきた二人が帰ってきて法皇に対面。地謡が初夏の寂光院の景色を歌い上げる。何だか地謡がやたらゆっくりと思い。地は地なんだから、もっと情景描写に徹してほしいな。今回予定よりも物凄く時間がかかった上演なのですが、地謡の「重さ」が原因でしょう。

だんだん聞いている方が疲れてきてしまいましたが、ただ座っているだけのように見えるシテはさすが。クセのところのさりげない動きが素晴らしい。
そして安徳天皇の最後を語れ、と促されて語るその語りの凄さ。舞台の凄さがここに集約されたような感じでした。絶叫に近い「今ぞ知る」のせりふを浮き上がらずに聞かせられる流ができていました。
ふと気づくと、ワキの宝生閑が優しい顔をしてシテを見ていましたが、気のせいだろうか。

今日は良い舞台を観ました。

面はシテが泣増 見市泰男、
ツレの阿波内侍が若曲見、大納言局が小面銘「長浜」ともに作者不詳。


真奪は初めての演目でしたが、楽しかった。立花の材料にする「真」(中心に立てる植物)を探しに来たら良い真を持った男がやってくる。奪い取ったは良いが、自分の持っていた良い太刀を逆にとられてしまう。それを取り返そうとする話なのだけれど、刀を持って行った通りすがりの男が小柄で、主をやる富太郎が大男。主が後ろから押さえている姿からして面白い。そして富太郎がモヒカン刈りなんだよね。派手な狂言衣装に意外に合う髪型。
善竹家の狂言ってあまり好きではないのだけれど、これは面白かった。


と、ここまで見て鍾馗は失礼しました。残念。
淳夫君どうだったかな。
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by soymedica | 2015-05-12 08:39 | 能楽 | Comments(0)
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