銕仙会青山能三月 呼声 海士

d0226702_8403730.jpg銕仙会青山能三月
2015年3月25日(水)18時半より@銕仙会能楽研修所

仕舞
兼平
 浅見慈一
花筐 クルイ 西村高夫

狂言 呼声
シテ 善竹大二郎、アド(主)善竹十郎、(次郎冠者)善竹富太郎

海士
シテ 鵜澤光、子方 谷本悠太郎、ワキ 村瀬提、ワキツレ 村瀬慧、矢野昌平、アイ 善竹富太郎
笛 八反田智子、小鼓 田邊恭資、大鼓 柿原光博、太鼓 梶谷英樹
後見 柴田稔、鵜沢久
地謡 清水寛二ほか計6人


青山は見所と舞台の距離が近いのだけれど、仕舞を近くでみると、迫力あり。習っている人には勉強になるのでしょうね。

呼声は居留守を使う太郎冠者を、平家節やら小唄節やらで呼び出す話。居留守を使う太郎冠者も留守番の人のふりをして同じ節で返す。残念ながら大二郎、あんまり上手くない様な気がする…。


海士は見どころの多い曲です。

囃子方が入って来た時、あれ、と思ったのですが田邉の着物の右肩のところがすれているのが角度ではっきりわかる。ナルホド、仕事柄あそこが擦れるのね。カッコイイじゃない。

子方の房前の大臣が臣下をつれて登場。ちょうど去年の今頃同じ悠太郎クンの房前を観ている。前回はまだ「可愛い」というかんじでしたが、今回は「凛々しい」。顔を真っ赤にして「房前の大臣とはわがことなり」と声を張り上げます。上手い。
ワキとワキツレも、子方に負けないようにもっと頑張らないと。声は良いのだけれどな。

向こうからいやしい海人登場。海藻は杉の葉を束ねたものなので、見ているだけでくしゃみがでそう。しかし本当に小柄ですね、鵜澤光。
控え目に低い声で語るこの女、何者なのでしょう。

大臣が月を愛でるのに邪魔なので、海の底の海藻を刈り取れ、と従者が言うのですが、これは昔から行われていることなのでしょうか。ちょっと不思議な指示のような気がします。
と、海人はそれにかこつけて「ここで昔明珠を海人が潜ってとったことがある」と一行の興味をそちらに誘導します。

海人は、房前の大臣に「自分こそその海人の子だ」と言うように誘導していきます。そして、海中に珠を取りに行く様子を「一つの利剣を抜き取って」と見せ始めます。
地味に地味に始まったシテの演技ですが、玉之段の見せ場はとても良かった。この人の演技は全体に流れがあって、一つのお話をきちんと作り上げていきます。

最後に母の幽霊は子の大臣に自ら書いた手紙を渡して去っていきます。

さて、アイ。ずいぶん早く出てきたなー、と思ったら橋掛かりで(本人のつもりでは)目立たぬように座りなおしていた富太郎。呼びかけられて瞬時に立てなかった…。だったらもう少し後からでてきたら、というわけにもいかないのでしょうね。

龍女が出てきます。前場と声の出し方、トーンが違うようですが、意識してやっているのでしょうか。子方にお経をわたします。子方、大きな母の扇(普通サイズですが大きく見える)を右手に、さらにお経を左手に持って大変そう。

龍女の早舞も綺麗でした。
前半が何だか陰惨な話だけにこういう風にきびきび舞ってカラッと終わると嬉しい。

今日も青山能は楽しかった。
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by soymedica | 2015-04-01 08:43 | 能楽 | Comments(0)
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