人気ブログランキング | 話題のタグを見る

茂山狂言会 猿聟 蚊相撲 犬山伏

茂山狂言会 猿聟 蚊相撲 犬山伏_d0226702_8252131.jpg茂山狂言会 狂言動物図絵
2015年1月17日(土)13時より@セルリアンタワー能楽堂
正面席

解説 茂山千三郎

猿聟
聟猿 茂山正邦、舅猿 茂山千五郎、太郎冠者猿 島田洋海、嫁猿 茂山茂、
眷属猿 茂山一平、井口竜也、鈴木実、松本薫

蚊相撲 
大名 茂山七五三、太郎冠者 茂山宗彦、蚊の精 松本薫

犬山伏
山伏 茂山千三郎、出家 茂山茂、茶屋 茂山逸平、犬 鈴木実


解説の始まる前に新しい本の宣伝。今回ロビーで既に予定冊数100冊売りきったとかで一本締め。会場大爆笑。
そして千三郎の解説。猿婿は嵐山の替え間だそうで、会場でも見たことのある人は少数。「セリフが無いんですよね」というのは半分本当だった。
犬山伏は復曲だそうで、禰宜山伏とほぼ同じ、という説明が。
では、と切戸から引っ込んだと思ったら、あれ、また戻ってきちゃった。「出演者の大半がまだ人間でございまして…」と、解説始めたところで「いいよー」の相図。これまた会場大爆笑。


猿婿。舅猿が登場して「今日は婿入りだ、太郎冠者に命じて準備させよう」と説明する。そのあと、「太郎冠者おるかー」「おまえに」「ねんなう早かった」のところは全部「きゃきゃきゃ」「きゃきゃきゃきゃきゃ」………。それでも千五郎は千五郎なのが不思議。

新婚のカップルと婿入りにお供してきた眷属猿たち。お土産は鯛や酒、そして先ほどロビーで売っていた本。これも「きゃきゃきゃ」の応酬。めでたく酒を酌み交わし、肴にひとさし舞おう、といくつか舞を披露。もちろん謡の部分は人間の言葉でした。ただ、これだけの筋だったのに面白かった。舞も謡も堪能できるし、お目出度いし、新年向きですね。

解説で「面はかけていても嫁猿は可愛く、そして松本の猿は田舎っぽく」と言っていましたが、松本薫だけ猿の面では無くて堅徳の面だったような…。

休み時間にロビーにお猿さんが一匹。サインしたり、「きゃきゃきゃ」とお礼を言ったり、写真のモデルになったり、忙しい。


蚊相撲は以前和泉流で見ているのですが、ちょっと違う。連れてきた相撲のものが蚊の精だと気づくのが早いのと、あおぐのが和泉流は大団扇ですが、こちらは普通の扇子。そして刺し口を抜いてしまい大名の勝ち!となります。テンポが良くて面白い。


最後は犬山伏。確かに禰宜山伏と設定は全く同じ。茶屋で鉢合わせした気弱な禰宜と横暴な山伏。山伏が荷物を持て、と命令するのを仲裁役の茶屋の主人が、では「あの犬を手なずけた方が荷物を持たせることにしよう」と。犬を手なずける言葉を禰宜に教えて…、というもの。禰宜山伏の時も山伏は千三郎だったが、はまり役。大いに笑いました。
by soymedica | 2015-01-20 08:27 | 能楽 | Comments(0)
<< 国立能楽堂一月普及公演 禰宜山... 国立能楽堂一月定例公演 成上が... >>