国立能楽堂十二月定例公演 塗付 葛城

d0226702_21232456.jpg国立能楽堂十二月定例公演
2014年12月19日(金)18時30分より

狂言 和泉流 塗付
シテ 野村万蔵、アド 小笠原匡、野村太一郎

能 観世流 葛城
シテ 角寛次朗、ワキ 工藤和哉、則久英志、野口能弘、アイ 吉住講
笛 一噌仙幸、小鼓 飯田清一、大鼓 柿原弘和、太鼓 梶谷英樹
後見 木月孚行、藤波重彦
地謡 武田志房


塗付は初めて見る演目。万蔵と太一郎、何となく似ている。従兄弟でしたっけね(*)。解説には「漆の工程がよくわかります」と書いてあります。烏帽子がみすぼらしくなったので新年を迎えるにあたって塗りなおす話。スピード仕上げに引かれて頼んだら、ふたりの烏帽子がくっついてしまう。本人たちも困るけれど塗師も困る。と、囃子が登場してそれにのって、くっついた帽子を無理やりはがす、というナンセンスコメディー。おめでたいし、年の瀬の話だし今年最後の定例公演にぴったり。


葛城は良く出る演目ですね。笛の一噌仙幸、あんまり注意して聞いたことが無かったのですが、音が小さいのに綺麗。綺麗に枯れるとはこういう事か。
山伏が雪に振り込められていると、地元の女が「大変でしょう」と自分の家に誘ってくれる。この時の地謡の詞章がとても綺麗。

  肩上の笠には無影の月を傾け、担頭の柴には不香の花を手折りつつ、かえる姿や山人の、傘も薪も埋もれて、ゆきこそくだれ谷の道を

さて、いつもどこか悪そうな感じのするワキの工藤。今回はやたらに息継ぎが多いのですが。シテとの同吟のところも何となく合わなかったのが残念。

村人が山伏に「あなたの会ったのは葛城の女神ではなかろうか」と語る。この人だけが何だかつやつやと若い。語りも元気。なかなか良かった。

いよいよ女神登場。なぜか橋掛かりでの歩き方がおぼつかなかった。装束のせいだろうか。赤の大口に紫と金の長絹。新品なのだろうか、袖に張りがあって豪華。今回は作り物がでなかったけれど、この衣装を作り物の中で着替えるのは大変だろうな。

見るうちにだんだん好きになる曲です。

面は前が曲見、後が増。



*伯父甥であるとのご指摘いただきました。
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by soymedica | 2014-12-23 21:26 | 能楽 | Comments(0)
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