東京茂山狂言会第二十回 枕物狂 栗燒 禰宜山伏

d0226702_20584358.jpg東京茂山狂言会第二十回 茂山千作一周忌追善
2014年11月13日@国立能楽堂
正面席7500円

枕物狂
祖父 茂山千五郎、孫甲 茂山竜正、孫乙 茂山虎真、乙御前 茂山蘭
地謡:茂山正邦 茂山茂 茂山逸平 井口竜也
笛 松田弘之、 小鼓 曽和正博、大鼓 亀井広忠、太鼓 観世元伯
 
栗焼
太郎冠者 茂山七五三、主人 茂山宗彦

禰宜山伏
山伏 茂山千三郎、禰宜 茂山あきら、茶屋 茂山童司、大黒天 島田洋海


行きの電車の中でふと後ろの若い男性の会話に聞き耳をたてたら、国立能楽堂への行き方をスマホで検索中。一緒のところに行くのね。

この会のお客さんは野村両家や山本家の会のお客さんと笑うところが明らかに違う。どういう感じの人たちなんだろう。会場には男性が比較的目立つものの来年の切符の先行販売の行列に並んでいるのは中高年の女性ばかり。


まず、お目当ての枕物狂。百歳のおじいちゃんが恋に悩んでいると聞いて、孫2人が助ける話。竜正君も虎真君も長袴で大活躍。刀が気になって手が決まらなかったり、襟がうるさくて頭が動いたりと大変そう。東京の狂言の家の子よりものびのびやっている様子。後見の松本おじさんも優しそうだし。

秘曲というからには重々しいかというと、枕を結び付けた笹を担いでよろよろ登場するのっけから笑いをさそう。可愛い乙御前の事を考えてぼーっとしているおじいちゃん。心は若いけれど脚はよろよろ。でも、孫たちの努力(足が痛いのによく座れました!)のかいあって乙御前もついてきてくれることになってめでたしめでたし。調べると普通は面をつけてやるようですが、今回は直面でした。だって本物のおじいちゃんと孫ですものね。

終了後売店の前で皆さんに挨拶する紳士一人。はっとしたら千五郎であった。舞台で感じるよりはるかに小柄。茂山の大所帯を狂言で食わしていくにはお客様第一、と思っているのかな。芸だけでなく人物に対する好感度も一気に上昇。一緒に写真撮ってもらえば良かった。

休み時間の後は季節にふさわしい栗焼。見事な栗を貰って焼くことを言いつけられた太郎冠者。結局おいしそうな栗の誘惑にまけて皆食べてしまう、というだけの話ですが、物凄く楽しかった。栗の芽を欠くところ、なんだかんだ理屈をつけてアツアツの栗を向いて食べてしまうところ、奇想天外な言い訳をするところ、昔の台所と太郎冠者が見えるようでした。


禰宜山伏は大威張りの山伏が気の弱い伊勢神宮の禰宜に自分の荷物を無理やり持たせようとする話。機転を利かせた茶屋が、大黒天を祈り動かした方が荷物を持たせることにしようとする。
気の弱――い禰宜。どうしてあそこまで弱いのか。これもあきらが好演。山伏も地でやっているのか?と思わせるほど。
でも山伏が名乗りで「…です。」というとお客さんが笑うんだが、なぜ?


祝言は聞いたことないな、と思ったら祐善だそうです。祝言とはいっても追善公演の時に必ず歌われるものだそうです。
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by soymedica | 2014-11-15 21:00 | 能楽 | Comments(0)
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