銕仙会定期公演10月 泣尼 実盛

d0226702_8121050.jpg銕仙会定期公演10月 
2014年10月10日(金)18時より

泣尼 
シテ(僧)野村万作、アド(施主)高野和憲、小アド(尼)石田幸雄

実盛
シテ 観世銕之丞、ワキ 森常好、ワキツレ 館田善博、森常太郎、アイ 深田博治
笛 一噌仙幸、小鼓 曾和正博、大鼓 安福建雄、太鼓 観世元伯
地謡 浅見真州ほか


色々あって大変に疲れた週末。ゆっくり能でも見てストレスをほぐすかー、と宝生能楽堂へ。

最初は万作&石田の泣尼。説教が下手な坊さんがお布施に引かれてお堂の供養に。もったいをつけるところが可笑しい。自分でも説法が下手だと知っているので、泣くのが上手な尼を頼む。ところが説法があまりに下手なものだからこの尼が寝てしまう…。前に見た大蔵流は僧が尼を追い込んだような記憶があるのだが、今回は尼が「金払え無いなら袈裟でもよこせ」と僧を追い込む。


前回もやはり銕之丞で見ていた実盛。アイが「有難い他阿弥上人の説法が始まるぞよ」と口開け。前は「上人様が独り言を言っていて変だ」というセリフが入っていたと思うのだが、今回はそこは無し。アイ語りのところに「上人が見えない人と問答する」話が入ってくるバージョン。
上人様も従僧もとても素晴らしいお声で、お経のありがたみも一段と。

そこに一人の老人が。私、銕之丞ってもっと大きな人だという印象だったのですが、意外に小柄。色々問答の結果、この人は斎藤別当実盛の幽霊だということがわかる。
この前シテが柔らかくて良い感じ。

そしてお爺さんはふっと消えてしまう。
ここで深田博治が、髪を染めて錦を着て戦った実盛の話を。長い長い語り。こんなに長かったかな。それはともかく、深田は近年とみに演技もうまく、何となく格も上がったような気がする。

後半は有名な首を洗う話と、合戦の模様が再現されますが、よく考えるとこの話、実にいろんな武士が舞台上に登場する(はず)なのに、実際に舞台にいるのは遊行上人の一行と実盛だけ。観客に筋をわからせるには謡が説明的にならざる得ないわけだけれど、これをこの話を全くしらないお客にわからせるのは至難の業。ということで、あらすじを知っていても、なんだかよくわからなくなってしまう私なのでした。

ただ、その場その場で謡とそれに合わせた銕之丞の動きを追っている分には良いのですが、本日ちょっと疲れていたのでこの演目はつらかった。
笛が若干不安定な感じしましたが、皆さんどう思われましたか。

なお、パンフレットによると、遊行上人は時宗の開祖の一遍上人とその弟子真教、また時宗総本山の遊行寺の歴代承認をも指すようです。
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by soymedica | 2014-10-14 08:16 | 能楽 | Comments(0)
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