国立能楽堂十二月定例公演 石神 春日龍神

d0226702_23311779.jpg国立能楽堂十二月定例公演
12月18日(水)18時30分より
正面席4800円

狂言 大蔵流 石神
シテ(夫)茂山あきら アド(仲人)網谷正美、茂山千三郎
笛 竹市学、小鼓 成田達志

能 観世流 春日龍神 天女之舞
シテ 浅井文義、ツレ(宮守)武田友志、(竜女)坂井音隆、坂井音晴、(龍神)坂井音雅、武田文志
ワキ 宝生欣哉、ワキツレ 高井松男、大日方寛
笛 竹市学、小鼓 成田達志、大鼓 安福光雄、太鼓 金春國和
後見 観世銕之丞、清水寛二
地謡 野村四郎ほか


連日の忘年会に無理やり空けた一日。でもさすがにお疲れモードで石神の途中からうとうと。開き直って寝ようと思ったら目が覚めた。
千五郎さん病気療養とのことですが、大丈夫でしょうか。


春日龍神。ぞろぞろ出てきた地謡を見たらすごく豪華。小書きがあるからなのか、シテの格によるのか。囃子が始まると、今日は安福光雄の大鼓がなんとなく私にしっくりこない。いつもこんなだったかな、と思いながら見ていると、ワキ登場。何回か見たが、私はワキツレの高井松男は好きじゃないな。この人、物語に入り込む手助けをしてくれない。動きがギクシャクしているせいか、姿勢なのか。位置を大日方と替えてほしかった。(こんなことシテ方について書くと、お弟子さんと思しき人からヒステリックな反応があるのだけれど、ワキはどうか。)

それはそうと、宝生欣哉の来ている格子縞の着物がオシャレである。

それぞれ手に箒を持った神官登場。明恵上人は何回もお参りしているので神官とも顔見知り。明恵が唐や天竺に行こうとしていると知り、神官たちは一生懸命止めます。実はシテの浅井文義、前に見たとき非常に地味な印象だったのであまり期待しないで来たのですが、わかりやすい発声とてらわない謡でとても良かった。
シテのかけている面、前場も後場も面白い。特に前の尉面はモダーンな印象ですがとても古いものらしいです。

クセのところで、ぞろぞろ4人もお手伝いが登場して何をするのかと思ったら、シテとツレの肩を下しただけだったのでちょっと笑いました。
地もベテラン揃いだけあって、心地よい。

これ、「アイ語りが無いな」と思っていたら、代わりに綺麗な龍女2人登場。面は泥眼だそうですが、泥眼の女って皆美人ですね。明恵上人のために新調したらしいオレンジの地に金色の吉祥模様の長絹で相舞。華やかで息もぴったり。こんな美女に引き留められたら唐にはいかないでしょう。

と、龍王登場。これが笑っちゃうほど大きな龍を頭に載せている。揚幕にひっかかりそう。でも、この小書きだと、龍王はたいして動かないのでOK。いかにも古い龍で苔が生えています、と言う感じの面。ユダヤ鼻です。

龍神も2人登場。こちらの舞は龍女ほど合わせていないのだけれど、おそらくそういうものなのでしょう。
龍女2人、龍神2人で百千眷属を表しているものと思われ、彼らは有難い明恵上人の御法を弔問するためにやってきたという趣向。

皆は明恵上人の入唐渡天を思いとどまらせて満足して帰っていくのでした。

前場の堅実な楽しさと、後場の華やかさ、二種類楽しめて良い舞台でした。


面は
前シテ 友閑作 小尉、後シテ 鼻瘤悪尉、
ツレ 龍女 泥眼、龍神 黒髭

写真は石神幸神社全景。
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by soymedica | 2013-12-22 23:35 | 能楽 | Comments(2)
Commented by Hideo Naka at 2013-12-23 13:11 x
ワキ方の高井さんはさておき、宝生欣哉さん・大日方寛さんは口元がきりりとしていて、イカスッ!です。・・・率直なご感想と仔細な記録の「舞台の備忘録」・・・お許しをいただいて、私の備忘録としておきたいところです。
Commented by soymedica at 2013-12-23 14:24
Hideo Naka様、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。ツイッターの@以下からは、もしかしたら御同業かな、と思うのですが。
それはともかく、ワキってとても大切だと思います。宝生閑の聞き書き「幻視の座」読んでからますますワキに注目するようになりました。
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