銕仙会定期公演 10月 武悪 遊行柳

d0226702_16383010.jpg銕仙会定期公演10月 武悪 遊行柳 
2013年10月11日(金)18時より@宝生能楽堂
正面席6000円

武悪
 
シテ(主) 山本則俊、アド(太郎冠者)山本則秀、(武悪)山本則重

遊行柳 
シテ 観世銕之丞、ワキ 宝生閑、ワキツレ 宝生欣哉、御厨誠吾、アイ 遠藤博義
笛 一噌仙幸、小鼓 幸清次郎、大鼓 亀井忠雄、太鼓 三島元太郎
後見 浅見真州、清水寛二
地謡 浅井文義ほか


武悪ってその名前の付いたお面もあるし、かなり有名な曲なのに今まで見たことがありませんでした。一時間近くかかるので、狂言だけの会でないと舞台に乗せにくいのでしょうね。そして曲名が武悪なのにシテは主、武悪と太郎冠者はアド。
あらすじは色々なところに書かれているので省略しますが、なぜ武悪が不奉公なのについては色々な説があるようです。

後半幽霊になって出てきた武悪。黒頭のうえに下を向いているので、お顔が見えず残念ではあったけれど、いかにも幽霊らしい。幽霊が出てきてからの主のへっぴり腰も面白い。能の会なのにこんなに楽しい狂言が見られるとは思わなかった。ま、山本家はいつでもはずれないけれど。


そして能は遊行柳とこれまたひどく渋い。

「道の辺に清水流るる柳影 しばしとてこそ立ちとまりつれ」

柳を載せた茶色の引き回しの塚が大小前に出されます。そこに弟子二人をつれた聖人がやってくる。ワキツレが宝生欣也って、贅沢では。白河の関を越えて新道を行こうとした一行に由緒正しい旧道を案内しようという爺さんが登場。
そしてこの上品な爺さんが実は朽木の柳の精で…というお話。

観世銕之丞って栄養も十分な体格なのに、この朽木の柳の精がとても良かった。この人は謡に定評があるらしいけれど、舞やそれらすべてを合わせたものがうまくはまっている感じがします。前回能を見てからひと月以上たっているから感想が甘くなっているのかもしれないけれど、シテも、ワキも、地謡も囃子もぴったりはまって良い舞台でした。
太鼓のおじいさん(三島元太郎)、今回改めてしみじみ拝見しましたが、なんだかcuteな方。皆さんご注目あれ。
狂言と能の組み合わせのバランスもよく、どちらも良い舞台だったのに、満席ではなかったのはなぜなのだろう。

ところで「白河の関」は有名ですが正確な場所は今一つわからないらしいですね。二つあるらしい。

そして後見の浅見真州、あんまり器用なタイプではなさそう。後見として働いているな、と思うのは野村四郎。若い人よりもまめまめしかったりする。野村四郎が師匠だったら怖いだろうな。

まだ物が二重に見えることがあるので、あら柳が二本になった、とか、二人舞台に出ていると物凄く身長差があるようにみえたりしてちょっと疲れましたが、来てよかった。


参考は
司馬遼太郎 街道をゆく33 白河・会津のみち、赤坂散歩 朝日新聞社
[PR]
by soymedica | 2013-10-14 16:39 | 能楽 | Comments(0)
<< 第8回萬歳楽座 小原木 高砂 野田地図 第18回公演 MIWA >>