第11回興福寺勧進能第Ⅰ部 萩大名 梅枝

d0226702_8291035.jpg第11回興福寺勧進能第一部
7月20日(土)@国立能楽堂12時より
正面席9000円


お話 西野春雄

狂言 萩大名
シテ 野村万蔵、アド 野村太一郎、野村万禄

能 梅枝 越天楽
シテ 浅見真州、ワキ 宝生欣哉、ワキツレ 大日方寛、則久英志、アイ 小笠原匡
笛 松田弘之、小鼓 大倉源次郎、大鼓 亀井忠雄、太鼓 小寺佐七
後見 武田友志、浅見慈一
地謡 浅井文義ほか


何故か鵜飼(第Ⅱ部でした)を見に行くつもりでいたので、着いてびっくり。でも、新しく買ったスマホで銕仙会のホームページにアクセス、ちょっとですが初めての演目で予習ができました。

管長挨拶のあとは西野先生のおはなし。この曲では富士の妻の霊が雨を降らせて身延山の僧を呼び寄せた後、雨が晴れ、月の運行とともに話が進むことに注意してみると良いですよ、とのアドバイス。なるほど。
越天楽についての解説は(ここは黒田節に残っているそうですが):梅が枝にこそ…のところがそれなのですが、桃山時代の謡い本を復元すると、ここが越天楽今様の節であったことがわかったという横道萬里雄先生の研究に基づくものだそうです。

そして、梅枝は作者不詳ではあるが、中に出てくる詞章「忘れて年を経しものを」と同じ文句が、江口、関寺小町、重平、松虫に出てきて、これは世阿弥、元雅、禅竹系の曲に多くみられる。
「面影ばかりは残るらん」で終わるのは芭蕉、定家、楊貴妃、小塩、松虫。
というところから禅竹さくでは?
とのお話も。

そして、「萩大名」の原型となるものは室町時代からあったのだそうですよ。


萩大名は、もうちょっと軽ーい感じにやってほしかったけれど、なかなか面白かったです。


梅枝はこのような事件が実際に世阿弥の時代にあったそうです。
今回は旅の僧と言っても偉い人のようです。雨が降ってきたので一夜の宿を借りようとします。シテの里の女の着ているのが物凄く大きな茶系の市松模様。凄くモダンでしゃれています。面は深井かな。口の横に皺が。でも美人。
宿を借りる話がつくと、雨があがり、月が出ます。「松吹く風も心して旅人の夢を覚ますなよ」。

太鼓の作り物が出されて、台の横には装束が掛けられています。そして女は浅間と富士、そして富士の妻の話をすると消えてしまいます。

後見が太鼓の横の衣装を引くのですが、衣装のかけてある横棒ごと引いていました。粟谷明生のブログによると、喜多では近年は衣装だけ引いていたようです。確かにもし棒が残っていたらちょっと気になったでしょう。

里人に詳しい話を聞いた僧は女人成仏の功徳のある法華経を唱えていると、妻の霊が現れて舞を舞う。ここの詞章が綺麗。装束はブルーと金を主体としていておしゃれ。

「梅が枝にこそ、鶯は巣をくへ、風吹かばいかにせむ、花に宿る鶯」
ここが小書ともなっている越天楽今様の節となります。たしかに他の部分とは違っています。謡をやっている方の耳にどう響くかはわかりませんが、ハッとさせられてでも唐突ではなく、とても良かった。

ということでとても満足。稀曲とのことですが、また観たいな。

と言うことで参考は銕仙会ホームページhttp://www.tessen.org/dictionary/explain/umegae-etenraku
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by soymedica | 2013-07-23 08:33 | 能楽 | Comments(0)
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