のうのう能plus Vol.6 自然居士

d0226702_23101032.jpg
のうのう能plus Vol.6
2013年7月6日(土)14時より@矢来能楽堂
S席7000円

解説 観阿弥の能 自然居士 小田幸子
仕舞 
菊慈童 観世喜之
東岸居士 観世喜正

自然居士 古式
シテ 梅若玄祥、子方 古川穂奈美、ワキ 宝生閑、ワキツレ 大日方寛、アイ 山本則重
笛 一噌隆之、小鼓 飯田清一、大鼓 亀井広忠
後見 山崎正道、川口晃平
地謡 観世喜正ほか


本日梅雨明けとかで、物凄く暑い。能楽堂が屋内になってクーラーが効いているのは大変結構と、たどりついて思う。

小田幸子先生の解説。観阿弥作とされるこの自然居士がもとはどうであったか(と学者は考えているか)をプリントを使って簡単に説明。
私は人気者であった自然居士のお話がだんだん広がって正義の味方スーパーマンのように広がっていったのね、と勝手に変形解釈。

「古式」という小書きがついているのは、世阿弥あるいはその後の時代に削られてしまった部分を再現する試み。
囃子方の前に半畳ほどの説法台が出てきます。ちなみに本日亀井広忠の袴は薄いあずき色でした。
間狂言が幕内に呼びかけて説法を促します。自然居士、なかなか栄養が宜しい。説法台に乗り、葛桶に腰かけて説法を始めます。

ここで、地謡後列の中所が隣の古川に何事か囁き、古川は切戸口から出て行く???シテの装束になにかまずいところでも?
ともあれ、ここで小田先生が「現行では省略された」とおっしゃったシテのセリフと地謡の一部が挿入されます。

そして少女が小袖を持って登場。子方が実際に女の子のせいか、アイが自然居士の方に子供を連れて行く場面が能にあるまじきリアルさを感じさせます。
そしてその子を追って人買い登場。その人買いのセリフの間になんと舟が出されます。
子供を連れた人買い二人は舟へ。本日大日方寛の謡が物凄く強くて悪者っぽい。

アイが大変だ、大変だ、と居士に告げると、居士は「自分が助けに行く!」と、小袖をくびに掛け、台からおりて橋掛へ(ここで台は引かれます)。そして橋掛三の松から舟に呼びかけます。「おーい、人買い」。

そして舟に手をかけて引きとめます。居士が小袖を舟の方に投げると、人買いが子方を叩くのですが、そこは能。棹を扇でたたきます。
この緊迫したやりとりが面白いのですが、囃子とセリフが重なり合って聞き取りにくい。こういう時、もっと予習をしてくれば良かったと思うのですよね。
(ここでは囃子も強く無くてはならないし。セリフを知っていれば聞き取れる程度の重なりなので。)

子供をあきらめた人買いたちは舟を漕ぐとき方袖脱いだのをやめて、じゃあ、自然居士に芸をさせてやろうと。ここで地謡後列から人買いに烏帽子が渡されます(さっき取りに行ったのはこれか)。自然居士は烏帽子をつけて舞います。数珠をもったまま舞うのも面白い。舟の始まりを教えてくれます。
で、今度は簓。ささらが無くても数珠と扇でちゃーんとできるぞ、とやって見せます。
最後は鞨鼓。これも叩いて音を出します。縁を叩いて音を変えたり楽しい。ついでに一の松のところで欄干たたいたり。

そしてめでたしめでたし、子方を取り戻して都に帰ります。

あー楽しかった。
雑誌「観世」の七月号にはこの自然居士について詳しく書かれていました。
[PR]
by soymedica | 2013-07-09 23:15 | 能楽 | Comments(0)
<< 第26回テアトル・ノウ 東京公... 能への扉Vol.1 班女 >>