暁斎が描く狂言の会 三番叟 伯母ヶ酒 茸

d0226702_214888.jpg暁斎が描く狂言の会 
2013年6月1日(土)13時より@国立能楽堂
中正面5000円

袴による 三番叟
三番叟 野村万作、面箱 内籐連
笛 一噌隆之
小鼓頭取 曽和正博、脇鼓 曽和伊喜夫、森貴史
大鼓 亀井広忠

お話 西野春雄

酔狂人・画鬼暁斎と
伯母ヶ酒

甥 石田幸雄、伯母 高野和憲



山伏 野村萬斎、何某 深田博治
茸 中村修一、内籐連、宇貫貴雄、岡聡史、竹山悠樹、月崎晴夫、高野和憲
鬼茸 石田幸雄


能の会より圧倒的に客層が若いのが狂言の会。そしてカップルがたくさん。
ロビーには三井記念美術館のミュージアムショップが出ていて、この間さんざん迷って買わなかった暁斎の図録を買ってしまう。しまった、帰りに買えばよかったのに、と思ったけれど後の祭り。

プロデュースに三井記念が入っているためか、斬新な(というか今の感覚に合った)構成でした。
まず、口あけが万作の三番叟。袴による、とありますが、素敵ないでたち。そして、息が切れそうになるのを上手く隠せるのがさすが万作。満斎が外に爆発する三番叟なら内なる力強さを表現するのが万作、とどこかで読みましたが正にその通り。亀井広忠は明らかにその場その場で演奏を変えているのだなー。

これから先も日本の国に幸あれかし、としみじみ思いました。

三井記念美術館の館長さんの紹介の後、西野春雄先生のお話。そんなに手の内を明かしちゃって、石田幸雄はやりにくかったかもしれないけれど、暁斎に関するお話は良かった。

伯母ヶ酒は写真の特別な肩衣。万作の若いころの相撲の得意技は「かわずがけ」だったそうです。
石田幸雄扮するところの暁斎が出てきて、さらさらと肩衣にこの絵を描いて見せてくれます。甥の役をやるのは石田幸雄では無く、川鍋暁斎!

酒に意地汚い甥とケチな伯母。鬼に化けた甥が伯母の酒を飲んでしまう話。
伯母の家に行って何とか酒にありつこうという話術の内容が大蔵流とはちょっと違います。そして、鬼に化けて酒を飲むときは大蔵流は葛桶の蓋を使いますが、今回は扇。

しかし、石田幸雄、酔っぱらう演技は地なのではと思うほどの、いかにもの斜めになる姿勢。面白かったけれど、伯母さんとのやり取りが若干せわしなかった。

さて、梅雨時だから(秋のものかもしれませんが)。
…深刻な病気になった時、何故か普通の医者では無くてホメオパシーみたいな民間療法や宗教に駆け込む人っていますよね。当然治らず病気は悪くなるばかり。そのとき聞かされるセリフが「今は身体の悪いものが皆出ている状態です。しばらくすると良くなります」

茸で山伏が「物の滅する時は増すものじゃ」と言い訳するのを聞くたびに「そっくりのことは昔からあったのだな」と(笑)。
観客もノリノリの舞台でした。

前回萬斎が後見の時には傘も笠も一度に引いて拍手喝采だったのですが、本日は笠の形にバリエーションがありすぎたので、後見の飯田豪クンは二回に分けて引いていました。
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by soymedica | 2013-06-03 21:53 | 能楽 | Comments(0)
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