国立能楽堂1月狂言の会 目近 伯母ヶ酒 唐人子宝

d0226702_11504482.jpg国立能楽堂狂言の会1月
1月30日(水)18時30分より
正面席4500円

目近(めちか)和泉流
シテ(果報者)井上靖浩、アド(太郎冠者)佐藤融、(次郎冠者)今枝郁雄、(すっぱ)佐藤友彦
笛 松田弘之、小鼓 田邊恭資、大鼓 原岡一之、太鼓 小寺真佐人

伯母ヶ酒 大蔵流
シテ(甥)茂山七五三、アド(伯母)茂山千五郎

唐人子宝 和泉流
シテ(唐人)野村万作、アド(何某)野村萬斎、小アド(太郎冠者)深田博治、(二郎冠者)月崎晴夫、(唐子)野村遼太、中村修一、子方(今若)野村裕基、(熊若)山口圭太
笛 松田弘之、小鼓 田邊恭資、大鼓 原岡一之、太鼓 小寺真佐人

舞台の上に乗っている人数を考えるとなかなかお得なチケット…。

目近は「目近」と「米骨」という種類の扇を買ってこいと言われた太郎冠者と次郎冠者がすっぱにだまされて古扇を買ってしまう。主人はひどく怒るが、太郎冠者と次郎冠者がすっぱに教えられた謡をうたうと楽しくなって一緒に踊ってしまうという楽しいお話。
私、佐藤友彦が結構好きなのですが、比較的早くに引っ込んでしまったのが残念。井上靖浩は初めて見ましたが、なかなか良かったです。
それにしても何かを「買う」という行為、昔は大変だったのでしょうね。今は商品流通の発達した社会だと言われてもピンときませんが、狂言の時代のお買い物の大変さを見るとなるほどと思います。欲しいものがどこで売られているのか、はたして売られているのか、デパートもネット検索もなかった時代のお話でした。
約40分。

実は唐人子宝が目当てで買った切符だったのですが、伯母ヶ酒、これが一番良かった。たった二人でやる地味な狂言で、前後の比較的派手で囃子も入る演目とくらべて目立たず、注意を払わなかったのですが、これだけに4500円払っても良かったと思うくらい良かったー。
千五郎のけちな婆さんの酒屋、七五三の酒に意地汚い甥、鬼のふりをして酔っぱらっていく様子、びくびくしながら様子をうかがう伯母さん、堪能しました。

考えてみると千五郎と七五三が一緒に舞台に登るのを見るのは初めてではないだろうか…。狂言の「女」って、もしかすると年取っている方がうまくでいるのかもしれないと、いつも思いますがどうでしょう。
約30分。


唐人子宝は何かで復曲だと読んだような気がしたのですが、その本が見つからない。たしか衣装を再現するのに苦労した話が書いてあったような…。
日本で成功した唐人を迎えに、中国の子供たちがやってくる。唐人には日本にも二人の子供がいる。帰国のお願いがかなわなくてごたごたするけれど、やっと殿様のお許しがでて、喜びの舞を舞うというお話。
(双方の奥さんがどうなっているのか全く話に出てこないのが時代ですね。子供も男の子しか出てこない。)
中国の子供と唐人が中国語らしきものでお話をするというのが一つの見せ場。

直前の万作の会の公演が万作の体調不良で延期になっていたので、今回どうなるかと思ったのですが、無事登場。考えてみると野村万作家は茂山家ほど男の子に恵まれていないので、なかなか大変かもしれません。しかし、万作、「病み上がり」とこちらが思っているせいか、今一つ生彩を欠いていたような。芸の「旬」と言うものを考えさせられました。
約45分。
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by soymedica | 2013-02-03 11:53 | 能楽 | Comments(0)
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