時の花「秋」 伯母ヶ酒 紅葉狩

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時の花「秋
9月22日(土)16時より@宝生能楽堂
正面席6000円

伯母ヶ酒
シテ 野村萬斎、アド 石田幸雄

紅葉狩
シテ 宝生和英、ツレ 高橋憲正、辰巳大二郎、金森良充
ワキ 野口能弘、ワキヅレ 野口琢弘、吉田祐一、則久英志
アイ (侍女)野村萬斎、(武内の神)高野和憲
笛 杉信太郎、小鼓 森沢勇司、大鼓 亀井広忠、太鼓 観世元伯
地頭 前田晴啓
後見 金森秀祥、小倉健太郎



ロビーに入るなりややスパイシーなお香のにおいがいっぱい。私はこの香り好きでしたが、嫌う人もいるだろうな、とおもうと香りの演出って難しい。
本日はやけに客層が若くて女の人が多い。若い家元の集客力ということでしょうか。野村萬斎効果もあるかも。家元の奥様とおぼしきワンピース姿の綺麗な女性が入り口でご挨拶。


伯母ヶ酒。けちな伯母を鬼の面でおどかして酒を飲む甥。この甥、タダ酒を飲むことに執念を燃やすようなケチな男だけあって、脅かし方も中途半端。で、見破られてしまう。私は狂言のセリフとしてはもう少し緩急ついて間があったほうが好き。って、東次郎と萬斎を比べては酷だとは思いますが。
ところで、石田幸雄って女が上手い。


紅葉狩。本日の囃子方は実力はもちろん、ビジュアルも宜し。でも大小前に一畳台に乗った巨大な山が置かれて、ちと残念。
4人の美女登場。シテの面は泣増とのこと。シテは緋の大口袴、ツレもあでやかな赤い紅葉模様ですが、シテの腰帯の鱗模様があやしい。

そこに維茂の一行登場。野口能弘の丸顔がやんごとなき貴公子という雰囲気でなかなか良い感じ。ワキ方の重い曲とのことですが、礼儀正しい武将という雰囲気満点。この時点でワキヅレは退場。全員舞台に入ったら狭いだろうなと心配だったのでちょっと安心。

橋掛で弓矢を置いて(馬から降りて)宴席を遠慮していこうとしますが、「あら、是非ご一緒に」と女に扇で胸のあたりをちょと押さえられ、「うーーむ、断るのも失礼か」と参加。シテは中央で下居するのですが、残念ながらこの座り方があんまり綺麗に感じられませんでした。皆さんはどう感じていらっしゃるのでしょう。

鬼の酒だからか、貴公子は酒に弱いのか、維茂は寝てしまいます。舞を舞っていた女はじーっと顔を覗き込んで寝たのを確かめます。この辺物凄く動作がリアル。舞が速くなって、作り物の中へ。
この後、アイが退場するまでワキは寝続けなくてはならないのですが、左手がとてもつらそう。

アイの末社の神が登場。実はこの曲には「どこでの話か」ということは一切出てこず、このアイの語りの部分でのみ戸隠でのことであったということがわかります。アイの神は維茂に太刀を授けて退場します。

ふと見ると、般若の面の鬼が一畳台に立っています。(山は右側に寄せられています。鬼が台から降りると自動的にまた真ん中に戻る。)この山の隣に立った鬼の姿がとってもフォトジェニック。

維茂は授けられた太刀のおかげで鬼退治。でも組うちがあったり、危機一髪だったのですよ。切られた鬼は切戸口から退場。もう出てきて人を悩ませることも無いでしょう。


なかなか満足した土曜日でした。
来年の時の花は:
1月26日(葛城 前田晴啓)、4月27日(嵐山 水上優)、7月27日(雷電 辰巳満次郎)、9月28日(小鍛冶 朝倉俊樹)だそうです。対談とかお話がつくみたいです。
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by soymedica | 2012-09-24 18:23 | 能楽 | Comments(0)
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